読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2022年ドラフト指名選手の巨人における起用方針と課題  4位指名 創価大 門脇 誠選手 大卒左内野手

巨人からドラフト4位指名を受けた創価大・門脇誠内野手(21)が18日、東京都内のホテルで入団交渉に臨み、契約金5000万円、年俸840万円で仮契約した(金額は推定)。

 会見場に姿を現した“ポスト坂本”は「本当に実感が湧いてきたというか、素直にうれしい気持ちです。1年目から戦力として獲っていただいているのでもう次はないという思いで。また、1軍にい続けられるように頑張りたいです」と決意に満ちた表情で語った。

 遠投110メートル、50メートル走5・8秒と抜群の身体能力を誇る即戦力の遊撃手。担当の柏田スカウトは「いつも原監督が言われているような。うまさもあるんですけど、それより体の強さ。心も強いし、体も強い。この2つを持っている選手はなかなかいないので。守備、走塁、バッティング全て高いレベルでこなす選手」と期待した。

【巨人】ドラフト4位指名の創価大・門脇誠が仮契約 “ポスト坂本”「1軍にい続けられるように」(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

【門脇選手の紹介】


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171センチ76キロ 右投げ左打ち

ポジション:ショート・セカンド

 

 大学通算2本塁打、身体能力の高さが売りの小柄な内野手。打撃では通算打率3割越えのアベレージヒッター。3年秋・4年秋にはリーグ打率4割越えを達成し、首位打者を獲得しています。またヒットだけでなく四球による出塁を狙い、50m5.8秒の俊足を活かした盗塁でチャンスを広げるチャンスメーカーとして出塁率5割越えを達成しています。

 守備では遠投110mの強肩を活かした送球が売り。大学入学当初はセカンドを守っていたものの、3年生からはショートスタメンとして起用。深い位置からのスローイングでアウトにします。

 1年生からフルイニング出場を果たした体力も魅力の攻守走揃った選手として、1年目から1軍入りを期待されています。

 

【なぜ獲得されたのか】

 坂本選手が年齢もあり故障による離脱が相次ぐ中、ポスト坂本選手の台頭が求められています。しかし北村選手が52打数9安打で打率.173と結果を残せず、守備評価の高い湯浅選手も代走止まり。増田大選手はユーティリティーとしても精彩を欠き、高卒2年目の中山選手はパワー不足がはっきりとする結果となりました。

 そのため22年ドラフトでは大卒・社会人ショートの補強は必須。その中で巨人が特に評価していたのが天理大・友杉選手でしたが、ロッテが2位で先に指名されてしまいました。この時点で残っていたショートは立正大・奈良間選手、創価大・門脇選手、亜細亜大・田中選手。田中選手は難病からの復帰明けで体力が回復しきっておらず、故障のリスクをかかえた野手をとれるほど今の巨人に野手の余裕はありませんでした。

 奈良間選手も大学ではあまり熱心に追っておらず、一方で育成9位で指名した保科選手やコメントを残していた鈴木選手と、創価大には熱心に通っており、門脇選手は4年間スタメン出場を続けた体の強さも大きく評価しています。坂本選手以降のショートは打力不足でレギュラーを掴めていないこともあり、打撃評価の高いショートの獲得となりました。

 

【1軍起用への課題】

 門脇選手は打撃型ショートと評されている通り、守備については改善点が残っています。特に目立つのがスローイング。強肩のためアウトにこそなっているものの、捕ってから投げるまでに時間がかかっており、握りなおすことも多いためぎりぎりのアウトになる場面が目立っています。

 また捕球のステップが上手く合わせられないためスローイングの際に体の動きと合致せず腕の力のみで投げたようなものも多く、投手出身の強肩もあまり活かせていません。破綻したほどの守備ではないものの、現状のショート守備では求められる打撃のハードルは高くなるため、守備面はさらなるレベルアップが必要となります。