読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

ストレートが魅力の左腕 法政大 尾崎 完太選手 大卒左腕投手

 法政大の先発、尾崎 完太投手(3年=滋賀学園)も、常時140キロ中盤~148キロをマークするなど、速球の勢いは来年のドラフト上位候補として推せるものは十分にあると感じた。6回1死まで無安打に抑えていたが、その後、押し出し四球とスクイズで2点の先制を許し、8回には2ラン、適時打を浴び、5失点。ただ、8奪三振を記録するなど、もっと打線の援護や、投球内容の改善などが見られれば、もっと楽に投げて、良い成績を残せる投手ではないか。法政大はチームの状態としては、かなり底に入っている気がする。上向いていけば、選手の個々の能力はトップクラスだけに、変貌することを期待したい。

神宮で実現した滋賀県の高校出身の左腕対決は慶應大左腕に軍配 2安打完封でスカウト陣へ好アピール(高校野球ドットコム) - Yahoo!ニュース

 

【尾崎選手の紹介】


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175センチ73キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ・カット・ツーシーム

 

 セットから足を上げてからさらにタメを作り、オーバーストーよりも低い角度から投げおおろすフォームから最速149キロのストレート、常時140前半のストレートを投げ込む左腕投手。120キロ後半のスライダー、110キロ台のカーブ、120後半のチェンジアップを投げ込んでいきます。

 武器は140中盤をきろくすることもある力のあるストレートと、大きく縦に割れるブレーキの効いたカーブのコンビネーション。大きな緩急差を生み出すコンビネーションで打ち取っていきます。

 チームでは主に先発で起用。先発・中継ぎと流動的な起用になることが多かったものの、3年秋は8試合すべて先発として起用。38イニングを投げ37奪三振奪三振能力を披露。防御率5.45と不本意な結果に終わっていますが、代表候補合宿にも呼ばれており最速153キロを目標としているため、さらなる飛躍が期待されます。

 

【指名への課題】

 課題は先発としては致命的な引き出しのすく少なさ。尾崎選手の失点は2巡目から崩れることが多く、1巡目はストレート主体である程度制球もまとまっていることから、ストレート中心でも安定して空振りを奪えいますが、2巡目以降になるとスタミナが切れて制球が乱れることから四球先行で崩れやすくなっています。

 

 投球内容もスライダーやチェンジも投げますが、多くがストレートとカーブのみ。カーブも多投できる球種でないうえ、割合が多いことから厳しいコースに投げざるをえず、打者がカーブを捨てるようになると投球が苦しいものとなっています。

 投げられる球種の少なさにより3年春まで中継ぎや先発でも4回持たず降板することが多く、先発としても終盤に崩れる上テンポも悪くなるため、先発としては現状では評価できません.

 

【指名順位予想】

 短いイニングを全力で投げ切るタイプでないため、先発よりも中継ぎタイプとなります。しかし中継ぎとしても安定してカウントをとれる球がないため、ストレートの調子が悪いと全く投球を組み立てられず、3イニングももたず降板してしまっています。

 これからの課題は左腕としては必須となるスライダーとチェンジアップの精度アップ。また中継ぎとしての実績ですが、慢性的な選抜不足に悩む法政大において尾崎選手を中継ぎに回す余裕はなく、スタミナをアピールして中継ぎでもシーズンを投げぬけることをアピールするしかありません。現状では安定性に欠けるため指名漏れの可能性が高くなっています。

 

 23年は投手豊作年に加え、六大学リーグの選手はTJ手術で1年以上投げられなかった慶応・佐藤選手や故障で1年投げられなかった法政・石川選手や4年で計算不能なほどの不調に陥っていた早稲田・大竹選手ほどの状態でなければ投手の育成指名はここ10年あっておらず、育成で入る可能性も低くなっています。

 ストレートは多少荒れるためカウントを稼げるスライダーと決め球のチェンジの精度アップに加え、ストレートが安定して140中盤を投げられるようになれば4~5位の下位指名となります。