読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

6種の変化球を投げ込むサイドスロー 龍谷大平安 桑江 駿成選手 高卒右腕投手

(29日、高校野球秋季近畿地区大会準々決勝=和歌山・紀三井寺 龍谷大平安《京都3位》5―0高田商《奈良2位》)

 春夏あわせて75回の甲子園出場を誇る龍谷大平安が、2019年春以来、4年ぶりの甲子園出場をほぼ確実とした。

 立役者は身長167センチの右腕、桑江駿成(しゅんせい、2年)。右横手からの直球は球速120キロ台ながら、カットボール、スライダー、シンカーを織り交ぜて、打者に的を絞らせない。

 最大のピンチだった四回1死一、三塁の場面でも冷静さは失わなかった。「しっかり打たせてとろうと思った」。カットボールでバットの芯を外し、二ゴロ併殺打に。ぐいっと拳を握りしめた。

 そのままテンポよく、9回を1人で投げきり、被安打5、6奪三振で無失点。5回コールドで勝った海南(和歌山3位)との1回戦も完封しており、2試合で計14回を無失点だ。

 来春の選抜大会で近畿地区に割り当てられる一般選考枠は6。

 4強進出を決め、校歌を歌っていると涙がこみあげてきた。

 「うれしさと、ホッとしたのと。声を出して泣いてしまいました」

 中学2年のころにシニアリーグの大会で、甲子園のマウンドに立った経験が忘れられないという。「すごく投げやすかった。あのマウンドでまた投げたいと思ってやってきました」

 原田英彦監督(62)もエースをべた褒めだ。

 「最後まで落ち着いてしっかり投げてくれた。たくましかった。体は小さいけれど、芯がしっかりしている子です」(山口裕起)

龍谷大平安が4年ぶりの甲子園へ「当確」 167センチ右腕が完封 - 高校野球:朝日新聞デジタル

 

【桑江選手の紹介】


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168センチ64キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ・カット・シンカー・ツーシーム

 

 セットからあまり体を捻らずにタメを作らず横手投げの角度から投げ込むフォームから常時120キロ中盤のストレートを投げ込む右腕投手。110キロ台のスライダー、100キロ台のカーブ、右打者のひざ元に落ちるシンカー、を中心に投げ込んでいきます。

 武器は120キロ台ながらコースに投げ込める制球力のあるストレートとスライダー・カーブを用いた緩急をいかしたピッチング。ストレート・スライダーでストライク先行で攻め立て、ピッチャー有利カウントになり打者がストライクゾーンを広げてうちに行かざるをえない状況に追い込み、アウトコースへのスライダーやシンカーで空振りを奪います。

 投球の幅を広げるため、新たな武器として冬にシンカーの精度アップに取り組んだことで持ち球として使えるようになり、左右の打者問わずコースで勝負できるようになり、選抜では7回3失点だったものの、6回まで1失点と好投。小柄ながらも巧みな投球術を持つ技巧派右腕として注目されます。

 

【指名への課題】

 課題の一つは盗塁をされやすい投球内容。投球動作の多いサイドスローであるためクイックでもリリースまでに時間がかかるうえ、投球内容が緩急を用いたものであるため変化球主体になることが多く、それもスライダー・カーブ系が多いため、クイックが遅いことに加え、110キロ台の縦の変化であるため、盗塁を企画されやすくなっています。

 また縦の変化が中心となり球速も遅いため、スタミナが切れてくると高めに抜けることが多くなり、そこから失点し崩れてしまっているため、今後球速がどれだけ伸び、高めに抜けた球でも空振りが奪えるかがカギとなります。

 

 

【指名順位予想】

 あまり球速がない低身長の技巧派であるため、高卒としてはあまり好まれないタイプとなります。伸びしろが疑問視されるため、高卒よりも大卒・社会人で戦力としての見通しが立ってからのほうが指名されやすく、打たせてとる投球でサイドスローながら左右どちらの打者にも対応できるため、先発として結果を残せれば貴重なサイド先発として指名候補となります。

 そのため現状では指名漏れの可能性が高くなっています。