最速152キロ左腕の西濃運輸・吉田聖弥(22)が1日、神奈川・バッティングパレス相石スタジアムひらつかで行われた侍ジャパンU23代表選考合宿で、大学日本代表との練習試合に登板。2回2安打1失点1奪三振で、今秋ドラフト候補の片りんをのぞかせた。
雨が降る中、3回から2番手としてマウンドに上がった吉田は、杉内俊哉(巨人投手チーフコーチ)を参考にした力みのないフォームでキレのあるボールを繰り出した。先頭の大商大・渡部聖弥(4年=広陵)を外角低めの直球で空振り三振。高卒4年目の左腕は「春先のオープン戦では、ホームランを打たれていた。渡部には借りを返せたかな」と、下の名前が同じ強打者を抑え、はにかんだ。伊万里農林時代は3年夏の佐賀大会8強が最高で、直球の最速は138キロ。西濃運輸に入社後、体幹トレーニングに励みながら、栄養についても独学で知識を蓄えた。高校3年時の175センチ、60キロから体重は78キロに増量。昨年、痛めた左肩の状態も回復し、球速は高校時代から14キロ上昇した。
都市対抗の初戦を20日に控え、この日の最速は146キロ。視察したプロのスカウトは「都市対抗の予選の時はもっと出力が高かった。チェンジアップも使える先発タイプ。今年の社会人では上の方」と評した。
西濃運輸の最速152キロ左腕・吉田聖弥 同世代の大学日本代表のドラフト候補を三振に仕留め「借りを返せたかな」(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース
【吉田選手の紹介】
176センチ77キロ 左投げ左打ち
変化球:スライダー・カーブ・チェンジ
解禁年:2023年
セットからタメを作り、軸足の重心を落とし、オーバースローよりも低い角度から振り抜くフォームから最速152キロ、常時145前後のストレートを投げ込む左腕投手。130キロ前後のスライダー、120キロ前後のカーブ、120キロ後半のチェンジアップを投げ込んでいきます。
武器は角度をつけて投げ込むストレートと本人も自信を持つチェンジアップ。140中盤の威力あるストレートをメインに、ブレーキのきいたチェンジアップで右打者のタイミングを外し空振りを奪います。左打者には外に大きく逃げるカーブでタイミングを大きく外し、打ち取っていきます。
チームでは主に先発で起用。解禁年である高卒3年目に左肩を故障し調子を戻せず指名漏れ。しかし翌年には故障も回復し、入社後体幹トレーニングと独学で栄養学も学び体重を16キロ増量。最速を14キロまで伸ばしており、伸びしろも期待されるパワー左腕としてさらなる成長が期待されます。
【指名への課題】
課題は6回以降のスタミナ。吉田選手は序盤はストレート・カーブ・スライダーを膝元付近の高さにしっかり角度をつけて投げ込めていましたが、5回以降からボールが全体的に高めに浮くようになり、胸元の高さ中心に集まってしまい空振りを奪えなくなっています。これがストレートだけでなくスライダー・チェンジ系の球も高めに集まるため、高さをコントロールできず低めを投げ込もうと強く腕を振りすぎてすっぽ抜ける球も多くなっています。
7月20日のJR東日本戦では7回を投げ全4被安打は5回以降。6月6日の東海理化戦では5(2/3)回を投げ5被安打のうち5回以降に4被安打。5月29日のヤマハ戦では6回(1/3)回を投げ4被安打のうち7回に3被安打と、5回までは圧倒しているものの、5回以降に連打から崩れる展開が多くなっています。
【指名順位予想】
解禁済みとはいえ高卒社会人のため、今年で大卒選手と同じ22歳。まだスタミナに課題があり先発としては即戦力ではないものの、素材型が多い24年ドラフト市場のなかで、完成度は関西大・金丸選手に次ぐまでに評価を上げています。
即戦力としてみるにはもうひと伸び必要ですが、先発でも140中盤から後半を投げられるスペックと決め球のチェンジアップがあるため、ある程度見通しがたっている選手として24年ドラフトでは希少な完成度の高い左腕となります。
現状では2~3位指名候補。スタミナが切れてくると崩れやすくなりピンチになりやすい課題さえクリアできれば安定感が増すため、今後の注目点は4回以降の被打率となります。
