(25日、第106回全国高校野球選手権高知大会、高知商2―7明徳義塾)
高知商のエース、岡村宝投手(3年)は二回裏、守備に立つ外野から何度も何度もベンチの上田修身監督を見た。先発の下元理巧投手(3年)は、急に崩れて4失点を喫していた。早くマウンドに立たせてほしいと、うずうずしていた。
でも、継投は塩川翔馬投手(3年)に。マウンドに立てたのは五回からだ。
190センチの長身から投げ下ろす速球に自信があったが、股関節の不具合や指の骨折などが相次ぎ、公式戦で投げるのは今大会が久々だった。
五回は渾身(こんしん)のストレートで明徳義塾打線を三者凡退に。その後の満塁の危機も「絶対におさえてやる」という強い気持ちで乗り切った。
しかし、八回、甘い変化球をとらえられ、大会1号の本塁打を浴びた。「一球一球の大切さをあらためて思い知った」夏が終わった。
試合後、序盤に崩れた下元投手について「ここまでおさえてくれたから準決勝まで来られた。上出来だったよと言いたい」と思いを語った。
下元選手は「やっぱり背番号1は(岡村)宝しか似合わん。ありがとうって言いたい」と話した。(原篤司)
【岡村選手の紹介】
190センチ75キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・カーブ・フォーク
セットから上半身の動きが少なくし、オーバースロー寄りの角度から投げ込むフォームから最速144キロ、常時140前後のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ前後のスライダー、110キロ台のカーブ、120キロ台のフォークを投げ込んでいきます。
武器は190センチの長身から投げ込む角度あるストレート。まだ腕の振りにばらつきのある野手投げのフォームですが、それでも常時140キロ台のストレートと高い角度からまっすぐ落ちるフォームで打ち取っていきます。
チームでは主に先発で起用。2年生では股関節の故障。さらに3年春に死球で小指を骨折したため実戦機会が少なく、骨折時のレントゲンでさらに身長が伸びる可能性が発見されたため、故障のリスクを避けるために監督の意向で体づくりを抑えています。
しかし投手・野手どちらでもそつなくこなせる身体能力の高さも魅力であり、さらに大きな伸びしろを兼ね備えた選手。日体大への進学を表明しており、大学での成長が期待されます。
【指名への課題】
課題は投手としての技術面は全く確立されていない点。ストレートの良い球と悪い球の落差が激しく、指にかかったストレートは角度も相まって非常に伸びのある速球となっていますが、悪い時は投げた瞬間にボールと分かる棒球と、球質の差があるためカウントが安定していません。
腕の振りの角度もばらつくため変化球の精度はさらに悪く、変化量はあるものの抜けた変化でコントロールが安定しないため、変化球でストライクを取ることが難しくなっています。
このためストレート頼りにならざるをえず、変化球で決め球といえる球がないことから2ストライクからはほぼストレートのみとなっています。
【指名順位予想】
体づくりからスタートしなければならず、それも体の成長が落ち着いてからでないと故障のリスクが高まってしまうため、2~3年は体づくりメインとなる非常に時間のかかる選手。
4年後のドラフト上位候補となる可能性のある選手の青田買いとなりますが、素材型としてあまりにも振り切っているロマン型となるため、現状では育成2~3位指名候補。時間がかかる選手のため支配下で獲得するにはリスクが高く、しかし12球団が注目している素材型であるため育成の上位となっています。
