<東京6大学野球リーグ:早大8-1慶大>◇第8週第1日◇1日◇神宮
早慶戦の先勝に、早大・石郷岡(いしごうおか)大成外野手(3年=早稲田実)が貢献した。
8番左翼でスタメン出場し、2回に貴重な先制適時打。6回にはセーフティーバントを成功させてチャンスを広げ、三塁走者になった後は尾瀬のやや浅めの左飛で生還。雄たけびを上げ、チームを盛り上げた。
絶対的なレギュラーではないものの、今春リーグ戦は規定打席には到達しており、1日を終えて打率も3割2分4厘でリーグ8位。いぶし銀の存在ではあるものの、今春のリーグ戦では試合を動かしていくアグレッシブなプレーが目立ち、貢献度は大きい。
小宮山悟監督(58)も「(スタメン起用に)お釣りが来るくらいです」とその働きぶりにご満悦。「何気に大事なところで石郷岡がいい働きしてるんで。足の速さだけで1軍に抜てきしたのが始まりですが、そこから自分でチャンスをものにして、レギュラーつかんでますんでね。これからもちょっと楽しみではあります」と小宮山節でほめていた。
早大・石郷岡大成が先制適時打で早慶戦先勝に貢献「大事なところでいい働きしている」小宮山監督 - アマ野球 : 日刊スポーツ
【石郷岡選手の紹介】
171センチ70キロ 右投げ左打ち
ポジション:レフト
通算打率3割越え、俊足巧打の左打ち外野手。武器は簡単に三振しないバットコントロール。12球粘り四球をもぎ取る粘りも魅力で、3年秋は13試合で12四死球と高い出塁率を誇ります。監督からも「8番に石郷岡選手がいるのが心強い。どこからでも点が取れる」と評価されており、50m6.0秒の俊足を活かし得点圏に進むことでチームの打点力の高さを担っています。
チームでは主にレフトで起用。3年生から本格的にスタメン起用されており、高校では主にセンターで起用されていましたが、センターが安打製造機の尾瀬選手。ライトが長打の要である吉納選手だったためレフトスタメンで起用。元々センターを守れる高い守備力を誇るため、早稲田の堅い守備力を支えています。
打撃練習でも徹底してバント・センター返し・セーフティバントといった小技、繋ぐ打撃を意識しており、高い出塁率、小技も期待できる巧打の外野手として注目されます。
【指名への課題】
課題は真ん中からインコースにかけての対応。石郷岡選手のヒットゾーンはアウトゾーンと膝元のインコースに集中しており、真ん中と真ん中インコースは全くヒットに出来ていません。カットして対応する場面も見られますが、見逃してカウントを悪くすることも多く、バッテリーからは内角を重点的に攻められています。
真ん中付近のコースはヒットも押し込まれたポテンヒットになるケースが多いため、パワー不足で押し込まれるのが今後の課題となります。
またポジションも課題の一つ。高校ではセンターだったものの、早稲田大ではセンターがより打てる尾瀬選手。ライトが3番を打てる吉納選手だったためレフトでしたが、打撃タイプはセンタータイプ。吉納選手が卒業するにしてもライトのため、レフト・ライトでは物足りない選手となります。
【指名順位予想】
一番の問題は同学年で現役でセンターを守っており、より打てている尾瀬選手がいること。どちらも身長も近いため、それならばセンターで計算できる尾瀬選手でいいとなってしまいます。
監督からも脚は武器になると評されていますが、プロにいくにはもう一回り成長する必要があると言われているため、現状では指名漏れの可能性が高くなります。社会人でセンターを守り、ライト方向への長打を伸ばした姿をアピールしたいところです。
