巨人は5日、「ファーム・リーグ参加球団規程」に基づき、育成の田村朋輝投手(21)をくふうハヤテに派遣することを発表した。派遣期間は6日から9月30日までとなる。
田村は今季2軍戦で2試合に登板。4回を投げ1勝1敗、防御率0・00の成績を残していた。この日は川崎市・ジャイアンツ球場に姿を見せ、選手、スタッフらにあいさつしていた。
◆田村朋輝(たむら・ともき)2004年(平成16年)4月6日生まれ、東京都八王子市出身。酒田南(山形)から22年育成ドラフト2位で巨人入り。力強い直球が武器で、最速は159キロ。24年オフのアジアウインターリーグ(台湾)では、9試合に登板し、0勝0敗2セーブ、防御率1・38。憧れの選手は巨人マルティネス。今季推定年俸390万円。背番号023。184センチ、86キロ。右投げ右打ち。
【巨人】育成田村朋輝のくふうハヤテへの派遣を発表 期間は6月6日から9月30日まで(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース
【田村選手が3人目のくふうはやて派遣選手に】
巨人は24年に木下選手。今年山田龍選手を派遣。さらに山田選手の派遣終了が前倒しになり、田村選手が6月6日から派遣することになりました。
これは規約第8条によるもので育成選手を独立リーグチームに派遣できるというもの。巨人以外でも横浜が神奈川FDに、楽天が福島RH、埼玉武蔵HBに派遣しています。
田村選手の今季3軍成績は8試合を投げ23イニング6自責点で防御率2.35となっています。
【選ばれる選手の傾向】
はやてに選ばれる傾向が多いのは投手。それも先発が出来る選手がメインです。その原因は圧倒的投手不足。はやては独立リーグで長年活動していたオイシックスと異なり、実働2年目のチーム。そのため選手も戦力外や他の独立リーグからかき集めた経緯があり、完投能力が低い選手に頼らざるを得ない状態が続いています。
24年に大量退団もあり、今年の最多イニングの1位は元巨人の笠島選手。2位が派遣されていた山田龍選手という状態です。そのためとにかく先発出来る選手が必要となっています。
ただ田村選手はこれまで派遣されてきた選手の中で一番先発経験が少ない選手。山田龍選手もプロ入り後は中継ぎメインでしたが、社会人では先発もしていたうえ年齢も今年で25歳。それに対し田村選手は21歳とまだ体も出来上がっていません。その点からイニングをどれだけ投げられるかは未知数になっています。そこを含めて経験させるための派遣ともいえます。ただそれなら鴨打選手でもよかった気はしますが・・・
【なぜ育成選手が選ばれるのか】
【①:そもそも規約の問題】
なぜ支配下選手はレンタル派遣されないのか。それはこの制度が育成選手の派遣しか認められていないためです。規約では育成選手の派遣しか明記されておらず、支配下選手は現状自由契約、トレードなど一度所属球団から契約解除される必要があります。
派遣時に育成契約であれば問題ないため、他球団でも元支配下、現育成選手が派遣されるパターンがあります。
【②:2軍における育成選手の出場制限】
そして球団側が育成選手を派遣したい理由が2軍の出場制限。2軍の試合では一試合で出せる育成選手の数が決まっており、途中出場を含め最大5名しか出場できません。
現在巨人のファームではティマ、三塚、宇都宮、鈴木大、フルプ、菊地、山田龍選手が育成選手の中で積極的に起用されています。しかし1試合で起用できるのはこの中の5名のみ。さらに3軍から松井、園田、千葉、村山、亀田、大津選手と次に控える選手もおり、起用の限界を迎えています。
そこで巨人としては少しでも育成選手の出場機会を確保するため、他球団に派遣することで5人上限をクリアしながら経験を積ませる選択をしています。
