読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

指にかかった角度のある直球が武器 信濃グランセローズ 中川 央選手 独立リーグ右腕投手

 

【中川選手の紹介】


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181センチ84キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ・カット

 経歴:鳥取城北高ー上武大ー信濃GS

解禁年:2025年

 

 セットから足を上げてからタメを作らず、あまり上半身を突っ込ませずに投げ下ろすフォームから最速149キロ、常時145前後のストレートを投げ込んでいきます。120キロ台の縦のスライダー、110キロ台のカーブ、120キロ台のチェンジ、130キロ前後のカットボールを投げ込んでいきます。

 武器は角度のあるストレート。オーバースローの角度から投げ下ろすストレートに多くの打者が差し込まれており、カウント球としてスライダーとカーブ、小さく食い込むカットと真っすぐ落ちるチェンジで打ち取っていきます。

 チームでは主に先発で起用。1年目ながら開幕投手で起用されると、9試合を投げ60回22失点(自責19)で防御率2.85と好投。リーグ最多の5勝を上げており、一年目から勝てる先発として、さらなる成長が期待されます。

 

【指名への課題】

 課題は安定したカウント球がないこと。中川選手の投球スタイルはストレート中心で、決め球にチェンジアップ。虚をつく緩急でスライダーを使うスタイルです。しかしスライダーの精度がいまいちなうえ、得意球としているカーブをあまり投げないため、カウント球でカウントを作れないという、投球が安定しない原因となっています。

 このため60回で33四死球と、ヒットでランナーを貯めるよりも四球で貯めることが多く、セットになるとストレートも乱れコースを意識して指に引っ掛かってしまい、よりピンチを悪化させています。

 

 決め球のチェンジも真っすぐ落ちるタイプながら120キロ台と遅く、投げた瞬間からボールゾーンのため、打者があまり反応していません。ストレートと同じ高さに投げこまれて昨日する球ですが、ストレートとリリース時点で高さが異なるため、決め球としてあまり機能していません。

 

【指名順位予想】

 指にかかったときのストレートは魅力で、まだ変化球に粗さは目立つものの、それでもリーグ最多勝で6回以上を自責点3点以内に収めるQS率も66%と試合を作れているため、伸びしろが期待できる選手。

 ただ現状では変化球の決め球がないため、抜けが目立つカウント球のスライダーの精度向上。カットとチェンジが130中盤にまでならないと、先発・中継ぎどちらでも計算できません。そのため上記課題をクリアして育成6~8位候補。課題をクリアしても、ようやく変化球が使えるレベル止まりでスカウトから注目されるほどのクオリティでないため、さらに順位が上がるには決め球と言えるほどの精度向上が必要です。

 現時点で特徴がある決め球にすべき球はカットとチェンジのため、このどちらかで空振りが奪えるクオリティにもなれば、育成3~4位。このレベルまでになると1年目で達成は難しいため、2年目以降であれば年齢の点から指名順も低くなっていきます。