読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

不調からの復活を目指すオーバースロー 関西学院大 坂本 安司選手 大卒右腕投手

関西学生野球で雨天順延となっていた第6節1回戦が19日に行われ、関学大が近大に3―2で競り勝ち、今節を1勝1敗とした。

 計4投手の継投策でリードを死守した。3―1の9回には、抑えの最速148キロ右腕・坂本安司(4年)が登板。3四球1安打を許して1点差に迫られるも、2死満塁から空振り三振を奪って試合を締めた。

 「今日は直球が走っていた。絶対に負けられない試合だったので、何とか抑えようと思って投げました」

 2年春に最優秀投手とベストナインを受賞。しかし、その後は故障に苦しみ、昨秋リーグ戦は防御率6・38(18回13失点)と本調子を取り戻せずにいた。

 そして迎えた今春から救援に転向。ここまで7試合に登板するフル回転で再び輝きを取り戻している。

 大学卒業後の進路については「プロ志望届を出したい。故障でダメになったと言われたくない」と言及した。

 昨年に春秋連覇を達成した同大学は、負ければ優勝の可能性がなく一戦だった。1点差の勝利で3季連続優勝の可能性を残し、本荘雅章監督は「他力優勝しか残っていないが、自分たちの野球ができるように1週間準備をしたい」と意気込んだ。

【記事全文】関学大V残った!148キロ右腕・坂本が魂の満塁斬り「志望届出す」故障から復活で夢挑戦 - スポニチ Sponichi Annex 野球

 

【坂本選手の紹介】


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177センチ80キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・カット・フォーク

 

 ワインドアップから小さく足を上げ、オーバースローの角度から投げ下ろすフォームから最速148キロ、常時140前半のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台のスライダー、120キロ台のカット、120キロ台のフォークを投げ込んでいきます。

 武器は投げ下ろすストレートと縦のスライダーのコンビネーション。ストレートで差し込みながら、縦に落ちるスライダーで空振りを奪い打ち取っていきます。

 チームでは先発・中継ぎ両面で起用。2年春には7試合を投げ防御率0.59で最優秀投手とベストナインを受賞。しかしそこから故障に苦しみ、調子を上げられず5イニングを投げ切れない試合も増え、リリーフに転向。3年生では関西学院大春秋連覇に貢献しました。

 現在は先発に再転向。9月29日にプロ志望届を提出しており、不調からの復活を望まれます。

 

【指名への課題】

 課題は変化球がストライクゾーンでしか勝負できないこと。スライダーはフォークのように小さな弧を描いて落ちるものの、最後のもうひと伸びがなくボールゾーンにまで落ち切りません。そのため見逃してくれればカウント球になるものの、決め球にしようとすると空振りを奪えず当てられています。

 カーブもあまり投げられていないためタイミングを合わせやすく、クイックになると変化球の変化量が落ち込み真ん中に落ちる球が増えるため、打ち頃の球が増え連打で崩れやすくなっています。

 ストレートもときどき指にかかった威力のあるものはあるものの、ばらつきがあるため安定しておらず、カウントが悪くなると置きに行く変化量を落とした変化球を狙い撃ちされて早々にKOされています。

 

 

【指名順位予想】

 魅力はストレートとスライダーですが、ストレートはばらつきと精度のムラ。スライダーはクイックになると狙われやすくなるという課題があり、フォークも抜けが目立ち計算できません。

 それを抜きにしても大きな変化で空振りを奪えるタイプでないため、全体的に3~5キロ球速アップが必要。2年時はエースとして納得の投球をしていたため、長い不調から復活を期待しての獲得となります。そのため育成10~12位候補。故障後の1年以上の不調のため、大卒ということもあり不安要素の多い獲得となります。