左のエース・野口練投手(星稜=新4年)は、ボールの出どころが見えにくいフォームから投げられる最速147キロのストレートと、キレのあるスライダー、チェンジアップを武器としている。
リーグ戦では主にリリーフでマウンドに上がっているが、その理由について光元監督は「ショート、ロング、どちらでも行ける投手だが、彼は連投がきく。チームとしては彼が後ろにいてくれるという安心感がある」と話す。
去年の夏、大学日本代表に選出された野口。代表チームでプレーする中で、強く感じたことがあったという。「他の代表選手は、球の質、バネが違った。このままじゃダメだと思った。目標が明確になりました」と、自分自身を見つめ直す大きなきっかけとなった。
この冬は「今まで勢いに頼って投げていた。どれだけ体幹を使って、少ない力で強い球を投げられるか。球速よりも球の質を求めていきたい。」と課題に取り組む野口。「チームとしては春秋のリーグ戦で優勝し、日本一になりたい。夢はプロ野球選手一択です」と大学ラストイヤーの目標を語った。
北見、野口の勝利の方程式が、大学創立100周年の今年、チームを日本一に導く。
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【野口選手の紹介】
１７５センチ７５キロ 左投げ左打ち
変化球：スライダー・カーブ・チェンジ・ツーシーム
セットからあまり足を上げずスリークォーターよりも高い角度から力みのない腕の振りで最速１４７キロ、常時１４０前後のストレートを投げ込む左腕投手。１２０キロ台のスライダー、１１０キロ台のカーブ、１２０キロ台のチェンジを投げ込んでいきます。
武器はどこにでも投げ込めるコントロールのよいスライダー。左打者にはインコースに投げ込むだけでなく外にも大きく逃げるタイプも投げられ、右打者にはアウトコースぎりぎりに投げ込む、タイミングを外す球として投げ込めています。
チームでは先発・中継ぎ両面で起用。監督からもショート・ロングどちらもでき連投も効くチームの柱と評価されています。３年時に大学日本代表に選ばれた際、他の代表選手との球質の違いを実感し、フォーム修正に着手。それまで力を込めて投げていたフォームから、現在の力みのない腕の振りで体幹で投げるフォームに修正。
９月10日にプロ志望届を提出。技巧派左腕として注目されます。
【指名への課題】
課題は調子が悪いとすべての球種の調子が悪くなること。野口選手の調子のラインとして腕の角度があり、振り込む際の角度があまりない時は調子が悪く球が高さがはっきりしており、高めか低すぎる球が多くなっています。
また左打者のインコースに比べアウトコースのストレートは腕の振りに力がこもってしまい、ショート回転して抜ける球があるため、安定感に欠けています。右に対してのカーブも腕が振り切れずリリースが早くなるため、アウトコースに抜けて機能していません。
角度がつかない横の球筋のためタイミングが合うと長打になりやすく、カーブが機能しないためタイミングが合ってしまうため長打を打たれやすくなっています。
【指名順位予想】
技巧派で圧倒するタイプでなくランナーを出しながらも大崩れしないタイプです。ただプロで見るなら技巧派としてもストレート、ツーシームの球速が３～５キロアップしないと２ストライクから空振りを取る球が限られてしまいます。
このため１年目から投げるタイプでなく、２軍で球速を伸ばして先発として期待したい選手。ただ身長があまりなく、本人も力みがないフォームを確立しているため、ここから球速を伸ばせるかが不透明です。そのため６～７位の下位候補となります。
