巨人は22日、東京・大手町の球団事務所で阿部慎之助監督も入ってスカウト会議を開き、23日のドラフトで鷺宮製作所の竹丸和幸投手を1位指名すると決めて公表した。即戦力の左投手。会議後に取材に応じた榑松伸介スカウト部ディレクターが明言した。 竹丸の1位決定の理由については「今年の補強ポイントというところで。左の先発ローテーションを担える素材というところで、左投手の中では竹丸投手を1番に評価させていただいたので。阿部監督、吉村本部長と話し合った結果、竹丸投手に決まりました」と説明した。
【1位指名を竹丸選手に決定。岡本選手がメジャー挑戦を表明】
巨人は25年ドラフトの1位指名を鷺宮製作所の竹丸和幸選手に決定。出所が見にくいフォームと140中盤から後半のストレートにキレのある変化球が魅力。グリフィン選手もメジャー復帰し先発ローテが不足する中で、即戦力左腕の補強となりました。
一方で岡本選手がメジャーへのポスティングを発表。来年は岡本選手がいなくなるため、25年ドラフトではスラッガー候補の獲得が急務となりました。
しかし1位が竹丸選手となったことで、競合し外さないかぎり1位は投手となったため、2位以降で獲得できそうなスラッガー候補を紹介します。
【大卒候補】
大卒で2位以降で獲れる可能性がある選手で、まずは内野手。
ファーストでは静岡産業大・渡邉笑生選手は通算13発の右の大型内野手。1年生から活躍するも、2年時に膝を大怪我。しかし4年生では4本塁打と復活し、本塁打王を獲得しています。DHが一番多いものの、ファーストとサード守備もこなしています。DHメインでリーグレベルを考えると上位の可能性は低く、素材型として期待したい選手です。
神奈川大・金子京介選手は185センチ105キロの今季トップクラスの恵体内野手。高校時代は58発、大学では11発放ち、長打率6割超えのパワーを誇ります。ただしスイングにはまだ荒さがあり、パワーとスイングを矯正できる自信があるチームが狙いたい選手となります。
ショートでは東洋大・宮下朝陽選手が候補。高校時代から注目された打てるショートで182センチ84キロと恵まれた体つきの好素材。ただし大学では不調に悩んでおり、秋は1割台と打撃も大きく落ち込んでいます。しかし当たれば飛ばせるパンチ力と持ち前の守備は魅力で、大きなポテンシャルを秘めた選手です。ただし巨人は東洋大から直接指名した歴史があまりないため、獲得するかは微妙なラインです。
日本大・谷端将伍選手は首位打者を獲得したアベレージヒッター。しかし3年秋に長打を伸ばすために打撃改造を行った結果打撃の調子が落ち込んでしまい、春は不本意な結果となりました。ですが秋は復活。3割超えに1本塁打、長打率も5割超えと目標だった長打も伸ばしており、率も残せる中長距離打者として将来性が期待できます。
サードでは東洋大・池田彪我選手が通算9本塁打を放つ大型内野手として期待されます。4年秋に3本塁打を放っており、パンチ力のある力強いスイングが魅力。スイングスピードも速くしっかりと引き込んで打てるため、逆方向にも長打を伸ばしています。3年生から確実性も伸びているのがポイントです。
外野手では上武大・西原太一選手は通算8本塁打、巨人3位・荒巻選手以上の打撃と評価された右のスラッガー。4年秋にはさらに体重を増やしパワーとスイングスピードを身に着けた一方、調子を落としておりポジションもレフトメインのため上位は厳しい立場。しかしセンターを守れるポテンシャルと身体能力の高さがあり、1年目からフル稼働ではなく、2軍でじっくり育てたい選手です。
立教大・山形球道選手は4年生で一気に注目候補になった選手。大きく足を上げるフォームながら振り遅れなく左右問わず長打を放ち、4年生だけで8本塁打を放っています。一方で順位縛りがあるとの情報があり、レフトメインで体も大きいほうでないのが懸念点となります。
東洋大にはまだスラッガーがおり、東洋大・花田旭選手は8本塁打を放ち187センチと恵体と強肩も魅力。ただライトと同じくらい指名打者が多いため、守備とスイングスピードがそこまで速くないのが懸念点となります。
中央大・皆川岳飛選手は通算3本塁打ですがリーグ100安打を達成した打撃力も魅力。スクワット200キロのパワーも備えており、長打と安打両面を期待したいチームにとって補強ポイントとなります。
横浜商科大・宮崎海選手は高い身体能力を誇り、パワー面でも6本塁打を放っています。秋は故障で出遅れたものの、4年からはセンターも守っており、センターを守れるアスリート型として伸びしろを秘めています。
中京大・秋山俊選手は100安打超えと12本塁打を放ち、阪神も近本選手の後釜として期待している選手。センターとしては不安がある点と三振率の高さが懸念点ですが、打撃の実績では今季の外野手の中でもトップとなります。
近畿大・阪上翔也選手は通算4発ながら、監督からも佐藤選手レベルの飛距離を放っていると評価されており、4年で一気に評価を上げた選手です。足もあり積極的に盗塁を仕掛けているため、1番バッターが不足する球団にとっても指名候補となります。
【社会人&独立リーグ候補】
ここからは社会人と独立リーグを紹介。
内野手ではSUBARU・外山 優希選手が候補。新人から思い切りの良さを評価され、4本塁打を放ちチームでは4番を担っています。北関東では4割を残しており、左右に長打を放てる安打能力も魅力。本塁打よりも確実性のある長打が欲しい球団にとってピンスドの選手となります。
東芝・齊藤大輝選手は大卒3年目の打てるセカンド。今年はバットを変え構えも変更したことで打球速度が向上。さらに率を上げており、吉川選手離脱時にセカンドの打撃力が大きく落ち込んだ巨人にとって補強候補になります。
富山GRN・三好辰弥選手は去年から注目されている左の大型野手。今年も8本塁打を放っており、今年はライトだけでなくファーストも守っています。守備の関係から一年目からフル回転は難しい選手ですが、持ち前の打撃センスが魅力です
外野手ではENEOS・村上 裕一郎選手が外国人顔負けのパワーを誇る大型外野手。打撃に波があるため矯正できる自信がある球団でないと難しい選手ですが、その分戦力になったときのポテンシャルはすさまじい選手。守備では強肩を誇ります。
