阿部監督は今季終盤、1軍で主に代打で奮闘していた石塚について「未来のレギュラー張ってもらわないといけない選手だから」と当面ショート一本で育てる意向を示していた。秋季キャンプも遊撃一本。オーストラリアのウィンターリーグでも遊撃で出場した。
将来的に球界を代表する大型遊撃手になれる逸材。一方で、遊撃では今季打率リーグ2位の3割1厘でベストナイン、ゴールデン・グラブ賞の泉口が高い壁として立ちはだかる。2月のキャンプはまず遊撃で競争する見込み。その上で、守備力も含めて泉口は遊撃から外せない、しかし石塚も使いたい、と首脳陣が思うような石塚の猛アピールがあれば、この日の契約更改で球団側が示唆した「三塁石塚プラン」もあり得る。
ただ、三塁も大激戦だ。新外国人のダルベック、リチャード、荒巻が一、三塁の候補。坂本も三塁奪取に燃えている。現時点で来季の内野の布陣はさまざまな選択肢がある。
- 【球団側から石塚選手の三塁手起用が提案される】
- 【泉口選手とどちらをサードにすべきか】
- 【理想はショートメインのサードサブポジ】
- 【現時点でもサード守備は無難にこなせている】
- 【注目はDHが始まる27年】
【球団側から石塚選手の三塁手起用が提案される】
23日の契約更改で、石塚選手に球団側から三塁手起用のプランが提案されました。阿部監督は石塚選手をショートで育てることを重視しており、想定以上にショート守備も安定していたことから、2軍でもショートメインで起用されていました。
しかし石塚選手がイースタンだけでなくWLでも.318に3本塁打と圧倒的成績を残し、首脳陣からは早期に1軍で使いたいと思わせるほどの評価が上昇。1軍ショートは主軸の泉口選手がいる一方、サードは岡本選手離脱時にレギュラーを固定できず、岡本選手がメジャー挑戦を表明したことでレギュラーが不在となっています。
新外国人のダルベック選手を補強したものの、活躍は未知数。そこで石塚選手のサード起用が球団側から提案されました。
今回は石塚選手の来季サード起用は現実的なのかを考えていきます。
【泉口選手とどちらをサードにすべきか】
石塚選手を1軍起用するうえで大きな壁となるのがショートレギュラーの泉口選手。まだ3年目で来年28歳と脂がのっている選手のため、石塚選手の出番がなくサード転向が叫ばれています。
泉口選手が来年も打撃で結果を残している場合、石塚選手と泉口選手。どちらをコンバートすべきかですが、結論からいえば泉口選手は来年もショートで、石塚選手をサードで起用するべきです。
【泉口選手をショートで固定する理由】
泉口選手をショートとして優先すべき理由は、現時点で泉口が守備面でもショートとして計算できるためです。泉口選手の守備は派手ではないものの、守備範囲も送球も堅実。25年に遊撃手で規定打席以上だったのは泉口選手と広島の矢野選手のみ。どちらも守備率は.979となっています。
遊撃手として打撃も守備も計算できている泉口選手をコンバートするメリットは薄く、サードやセカンドにコンバートしたせいで打撃や守備が崩れるリスクもあります。また泉口選手は打撃は中距離型、50m6.3秒と内野手としては俊足ではないため、サードスタメンでは長打が物足りない、セカンドとしては守備範囲が課題になります。
【石塚選手はは今の体でショートとして動けるかどうか】
オーストラリアで石塚の体は厚みを増していた。慣れない異国の地で体重は減るどころか、11月中旬の出発時の93キロから3キロ増の96キロになった。「しっかり筋肉量を落とさないようにやっています」。除脂肪体重や筋肉量などの目標値をクリアした状態で順調に増量に成功しているという。入寮時に87キロだった肉体は、着実にプロ仕様に進化を遂げている。
さらに9月下旬にチームで計測した際は42・5センチだったふくらはぎは現在45センチ。64センチだった太ももは65センチ、37・5センチだった二の腕は39センチになった。全身が成長中だ。
巨人・石塚裕惺「バネがすごい」目指せカンガルーボディー! 豪州WLで肉体も進化中「鶏肉みたい」ワニも食べた - スポーツ報知
石塚選手が来季もショート起用できるかどうかは本人の肉体の稼働状況によります。その原因がこの1年での急激な肉体改造。
石塚選手はこの1年で意識的に肉体改造を行っており、入寮時87キロだった体重は96キロに。それだけでなくふくらはぎや二の腕の筋肉も一回り大きくなっています。これは本人の徹底的な食トレとウェイトによるもので、本人は遊撃手としてバネのある肉体をめざしています。
この結果スイングスピードが速くなりWLでも差し込まれず逆方向に打てる打撃に繋がっていますが、急激な筋肉の増加は柔軟性の悪化や故障のしやすさにも繋がります。
まだ高卒2年目で体も完成しきっていないため、まだ守備負担が少ないサードで1軍経験を積ませる方が故障のリスクも減ります。
【理想はショートメインのサードサブポジ】
1軍の遊撃手は泉口選手がレギュラーを掴み、来季も問題なければスタメンになる可能性が濃厚です。まだ3年目で来年28歳と脂がのっている選手のため、石塚選手の出番がなくサード転向が叫ばれています。
しかし泉口選手が来年も同様に活躍できる保証はなく、2年目ともなればマークされより厳しい攻めになります。加えて守備負担が大きいショートは故障や疲れによる抹消の可能性があり、そうなれば次の候補は打撃不調だった門脇選手。門脇選手も駄目となると送球に課題のある浦田選手と5位入団の小濱選手になります。
泉口選手が計算できないと次がと打撃不調の選手と小力な選手。さらに入団1年目の未知数と、ただでさえ打力が不足する今の巨人にとって、かなりリスキーな体制となります。
もちろん石塚選手も1軍の戦力は未知数ですが、今のショートメインの中では長打が期待できる選手。泉口選手離脱時の優先度は門脇>石塚選手ですが、吉川選手が長期離脱でセカンドも足りないため、ショートで調整していれば石塚選手が候補となれます。
【現時点でもサード守備は無難にこなせている】

引用:https://www.giants.jp/game/20250906_3035_1/
実は石塚選手はショート1本で起用されていたわけではなく、ファームのシーズン後半ではサードでも起用されていました。
ショートとしてのステップを活かし前進しながらのランニングスローも無難にこなしており、さすがに本職に比べると横の動きはまだぎこちなさはありますが、手首の強さを活かし強い送球を披露しています。
このためサードで1軍フル出場するのなら不安な守備になりますが、リチャード、ダルベック、荒巻、増田陸選手がファーストを・サードを争う中で、1軍経験を積ませるために2~30試合出場させるなら十分な守備力です。無理に来年2軍でもサード1本にせず、阿部監督も打てるショートになってほしいと語っているため、打てるショートとしてショートメインで起用。サブポジでサードも途中起用するくらいが理想です。
【注目はDHが始まる27年】
好調27年はセリーグでもDHが始まり、巨人のDH候補は丸、リチャード、ダルベック、キャベッジ、大城、荒巻選手となります。
しかし今の外野事情を踏まえるとキャベッジ選手をDHにすると松本、佐々木、中山、若林、皆川選手と層が薄く、渋滞している内野手をDHにした方がバランスよく起用できます。
そのため石塚選手の1軍本格起用が見込めるのは、サード・ファースト候補がDHに周り内野に空きが出る27年となります。
