序盤から飛ばした。日大三のエース左腕・桜井は、自慢のスライダーで奪三振を量産した。「チェンジアップでも三振を取れたし、スライダーも通用した。そこは自信を持っていいと思う」。5回に3ランを浴びるなど、2度のマウンドで計8回0/3を8安打9失点と粘りきれなかったが、13三振を奪い、ポテンシャルの高さを見せた。
昨秋都大会決勝で、早実・清宮を5打席連続三振に仕留めた左腕が、プロ注目の主砲・安田を初回から3打席連続三振。早実戦と同じく、アウトコース中心の組み立てで、いずれもスライダーで仕留めた。視察した巨人・岡崎スカウト部長は「高校生トップクラス。わかっていても打てないんだから、見たことのないようなスライダーということだろう」と高く評価した。
東西の怪物斬りで自信を深めたが、課題も浮き彫りになった。「腕が振れなくなって、後半苦しい展開になった。最後は眺めるだけの試合になって情けない。夏に向けて、体力面をしっかりやっていきたい」。もう一回りたくましくなって、必ず夏の甲子園に戻ってくる。
【櫻井選手の評価】
177センチ78キロ左投げ左うち。最速144キロのストレートとスライダーを武器とする左腕投手。選抜の履正社戦で安田・若林選手から三振をとったそのスライダーを評価するスカウトの声も多く、セットアッパーとして期待する球団もある。
日大三 櫻井周斗狙い済ました一撃はライトスタンド中段まで運ぶ
【櫻井選手の課題】
スライダーが武器ではあるが、一方でスライダー以外の武器がなく球数が増えてスタミナが無くなるとスライダーが浮くようになり、そこから大量失点に繋がっている。またスタミナの無さも課題となっており、現状では先発として評価するのは難しい状態である。
【指名順位予想】
現状では6~8位が濃厚。スタミナの無さとスライダー以外の武器がないため先発として期待できないのが原因となる。ただし左打者に対するスライダーは高く評価されているため、将来のセットアッパー候補として獲得する球団はある。
夏に先発として期待できるスタミナをつけ結果を残せれば4~6位までには上がる可能性がある。ただスタミナが克服できなければ、プロ志望を出さず進学・就職を選びそこで肉体改造を踏まえた上でプロを目指す可能性もある。