東都大学リーグ2部の青学大が2月28日、横浜市内で横浜商大と今季初のオープン戦を行い、指揮官に復帰する河原井正雄監督(63)が“初采配”を振った。
今秋ドラフト候補で最速149キロ右腕の河端(かわはな)優馬投手(3年=高岡商)ら4投手を継投したが、0-2で敗れた。
河原井監督は「河端はちょっと球にばらつきがあったが、横から見ていていいボールを投げていた。打者も久々の実戦で感覚が難しかったが、慣れてくれば何とかなる。面白くなってきたよ」と手応え。河端は1回を投げ1安打1三振2四死球1失点。
視察したヤクルト斉藤スカウトは「最後に三振を取ったスライダーが良かった。角度があるしもっと直球で押す投球ができれば」と話した。
【河端選手の紹介】
186センチ85キロ 右投げ左打ち
変化球:スライダー・カーブ
比較的くせの少ないフォームから最速149キロ、常時140中盤のストレートにカウントを取るためのカーブ、そして落差の激しいスライダーを武器とする長身右腕。先発をつとめることもあるが、主に中継ぎ登板がメインとなっている。
またクイック時もストレートの速度があまり落ちないことも魅力です。スカウトからは長身による角度あるストレート、そして落差のあるスライダーを評価されており、今後の成長が期待されています。
【指名への課題】
コントロールがいいほうでなく、変化球の抜け球が多いため先頭打者を四球で出すことが多いことが欠点のひとつ。
変化球がスライダー・カーブのみのため投球幅が狭く、あまり変化球の精度もよくありません。カーブはカウントを取るために軌道を描きつつストライクゾーンに収まるタイプですが、コーナーに投げたカーブがそれなりの頻度で真ん中に抜けます。高さも打つにはちょうどよい高さのため、それを打たれると簡単に長打にされてしまっています。そして左打者に対してカーブがすっぽ抜けることが多く、右打者はある程度コーナーをつき、ストレートで差し込めているのに対し、左打者への勝負には苦慮しています。現状左打者にはストレートで力押しして乗り切っていますが、左打者への四球も多く、これが1部の強豪相手なら通用するかは怪しいところです。
スライダーも変化が早過ぎるためか見逃されることも多く、どうしてもストレート主体の力攻めとなっています。そのため先発起用が難しく、現状中継ぎ起用になっています。
【指名順位予想】
変化球の少なさによる投球幅の狭さや左打者を苦にしていること、そして先発実績に乏しいことから9~10位、育成1~2位が候補となります。素材を活かしたストレートと落差のあるスライダーを評価する形となるため、現状ではワンポイント起用しか望めません。先発として期待するには、左打者を苦にすることを改善しなければなりません。
もうひとつチェンジアップやスプリットのような、ストレートに近い軌道で空振りを奪える球があればストレートをもっと活かせるようになるため、変化球種を増やし投球幅を伸ばすことがアピールポイントになります。