◆愛知県高校野球招待試合 大阪桐蔭4―2桜丘(9日・刈谷球場)
今春センバツで連覇を達成した大阪桐蔭が桜丘に競り勝った。東邦との第1試合は12―5で勝ち、1時間後の第2試合も勝利した。
大阪桐蔭は初回、中川卓也内野手の中前タイムリーと根尾昂内野手の適時二塁打で2点を先制。4、6回に1点ずつを取られて一時は追い付かれたが、7回に俵藤夏冴内野手の中犠飛で勝ち越し、山田健太内野手の中前適時打で加点した。先発の柿木蓮投手が、5安打2失点で完投した。
【柿木選手の紹介】
181センチ84キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・カーブ・ツーシーム・カットボール・フォーク
あまりタメを作らずゆっくり足を上げながら、そこから腕を勢いよく振りぬくフォームから最速148キロ、常時140前後のストレートとスライダーを武器とする先発右腕。大きな武器は平均球速140前後の伸びのあるストレート。球速に大きなばらつきがなく、高めに抜けた球でも空振りを奪える力がある。変化球については落差のあるスライダーにストレートと同じ軌道のツーシームが武器となっています。
また素材面での評価も高く、がっしりとした下半身と馬力をスカウトから評価されており、現状ではまだ課題があるものの今後上位候補になれる選手とコメントされています。
2018/5/27 柿木蓮 (大阪桐蔭高校) 3年生 投球フォーム 奪三振
【指名への課題】
調子が良いときはストレート主体でカットボールやツーシームが光りますが、悪いとストレートが棒球となり、打ち頃のストレートになってしまいます。
またクイック時はコントロールが悪化し、ストレートが高めに抜けやすくなるため、ランナーを出した時の投球内容が課題となります。クイック時もあまり球速が落ちていないため、ストレート主体故に球速を優先してコントロールが悪化している可能性もあるため、体つきが大きくなり、力まなくても140台をクイック時でも出せるようになれば安定するかもしれません。
そして現在のストレート主体では調子が悪いときに試合を作れないため、カウントを取れる変化球が必要。カウントを取るためのスライダーは高めに抜けかえってカウントを悪くすることが多いため、ストレートで空振りを奪うにしても、安定してカウントを整えられる変化球が必要となります。
【指名順位予想】
まだ変化球の精度が荒削りの面があり、上位候補になるにはもう一段成長する必要があります。
このため指名は5位~6位の下位となっています。ここから指名順位を上げるには、クイック時のコントロールの改善し先発として安定した成績を残すことが大事となります。
クイック時から失点してしまうタイプでその課題がなかなか改善されないと評価されると、先発型としては大きく評価を落してしまいます。ストレートを評価してリリーフ候補とするには球速が足らないことと、大きな武器となる変化球がないため、やはり先発として育てていくタイプとして、クイック改善が課題となります。