読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

社会人投手1位候補  パナソニック 吉川 峻平選手  社会人右腕投手

好投手に勝つには、狙い球を絞って一振りで仕留める。JR東海がそれを忠実に実行し、社会人を代表する右腕・パナソニックの吉川を攻略した。

 一回1死だった。2番・青柳は「良い投手なので狙いが外れたら仕方ない」と直球一本に絞って打席へ。2球目の外に構えた捕手のミットが内に入る真ん中の143キロを完璧に捉えて右翼席中段に先制ソロを運んだ。逆に、主将で元プロの4番・中田は、吉川が得意のシンカーを狙い、六回2死三塁から、やや浮いた球をうまく拾って中前適時打に。この回限りで降板させた。

 吉川は新人だった昨年の1回戦で、シンカーを武器に14奪三振と鮮烈なデビューを果たした。今夏のジャカルタアジア大会に出場する社会人の日本代表にも名を連ねる本格派右腕だ。だからこそ、各打者が直球かシンカーかのいずれかに狙いを絞って打席に入ることを意思統一し、一振りにかけたことが奏功した。

都市対抗野球:好投手攻略、忠実に実行 JR東海 - 毎日新聞

 

 

【吉川選手の紹介】

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183センチ77キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カットボール・シンカー・カーブ

 経歴:関大北陽関西学院大パナソニック

 

 セットポジションからゆったりとしたフォームで広げた腕を使い、最速148キロ、常時140前半のストレートを投げ込む。決め球をシンカーとしており、他にもカウントを整える縦のカーブやスライダーなどを交える投球術となっています。

   パナソニック入社後一年目から先発起用され、三菱自動車岡崎戦では完封勝利も達成。2年目もNTT西日本相手に9回2失点で完投試合を達成するなど安定して成績を残せており、試合を作れる先発として早くから社会人上位候補と評価されています。

 

【指名への課題】

 左打者に対しストレートが外に流れることが多く、アウトコースを攻めようにも流れてしまいカウントを悪くしています。そのため右打者に比べ球数が多くなっており、先発投手として計算する上で大きな課題となっています。特に粘るタイプの選手にはかなり苦労しており、JR東海戦では左の鈴木光選手に粘られかなり苦戦していました。

 

 またインコースにストレートを投げ込めば見逃しを奪える力あるストレートですが、外のコースを変化球でしか攻められないため、ストレートについては内角にくるものに絞りやすく、左打者のインコースに投げたストレートをホームランにされています。

 右打者に対してはストレート、変化球ともにコースにきっちり決められているため、左打者へのコース対応が今後の課題となっています。

 

【指名順位予想】

 今季指名解禁となる社会人先発候補は前評価からするといまいち結果を残せていない選手が多い中、先発として計算できる吉川選手は相対的に評価が上がっています。ただ左打者への球数の多さは課題となっています。

 このため指名順位は1~2球団重複の1位指名となっています。他の社会人先発候補が結果を残せていないことで相対的に順位が上がっていますが、本来は単独1位といったところ。このため今後の他の社会人先発候補の結果次第で重複数が変わってくる程度の評価となっています。