第100回全国高校野球選手権大会南大阪大会(26日、近大付4-2大体大浪商、大阪シティ信用金庫スタジアム)準決勝2試合が行われ、近大付は大体大浪商のプロ注目のエース、立石健投手(3年)を攻略し、4-2で勝利。大商大堺は上宮太子を3-2で破った。近大付は10年ぶり、大商大堺は初の甲子園出場を目指して、28日に決勝を戦う。
近大付が決勝進出を決めた。一回に2点を先制。同点で迎えた六回二死二、三塁からは道正(3年)が左前へ2点打を放った。エースの大石(3年)は137球で完投。主将の花田(3年)が「同点に追いつかれても、チームは前向きでした。相手の好投手を打線で攻略できたのは収穫」と胸を張れば、藤本監督は「ピンチにも動じない選手たちの姿を見て成長を感じた。決勝も普段と変わらず落ち着いて臨みたい」と話した。
【大石選手の紹介】
178センチ86キロ 左投げ左打ち
変化球:スライダー・カーブ・チェンジアップ
あまりタメを作らずスリークォーターより若干を腕を下げて投げ込むフォームから
最速141キロ、常時130前半の投げ込む力あるストレートが武器の左腕投手。特に右打者のインコースを襲うクロスファイアは強力であり、クロスファイア対策にベース寄りに立ってきた打者相手にもどんどん投げ込んでいく。また左打者相手にはスカウトからも評価されるスライダーで空振りを奪っています。
近大付では1年生から1番をつけ期待されるも、南大阪大会では1・2年時の登板でともに5回もたずに降板し期待された結果を残せていなかったが、3年生は大きな成長を見せ完投勝利を連発。1回戦での狭山高校相手には9回1失点。準決勝の大体大浪商相手に9回2失点となっており、今季の左腕注目候補なっています。
2018高校生No1左腕!? 近大附・大石晨慈投手/2017秋季近畿大会 大阪府予選 5回戦_近大附-岸和田_2017.10.01【baseball fun club.】
【指名への課題】
右打者相手にはストレート押しになるためか力あるストレートもタイミングを合わされやすく、失点こそ防いでいるものの被安打数は多くなっています。タイミングをはずすためのスライダーも右打者相手に有効な変化球として使えていたため、ストレートを活かすことと投球に緩急をつけるためにも変化球の精度を上げ、割合を増やして球を絞り込ませないことが重要となります。
またインコースに比べ右打者のアウトコースへの攻めが高めになることが多く、右を並べられると苦しくなる内容となっています。
【指名順位予想】
まだ変化球については改善の余地がありますが、ストレートとスライダーという大きな武器を持ち、改善の状況がありながらも先発として結果を残しています。ただその結果は3年生になってからのものであり、初めての登板となる甲子園で強豪相手に今の投球幅でどれだけ結果を残せるかが鍵となってきます。今ある変化球だけでは太刀打ちできないとなれば、戦力となるには時間がかかると判断されるため、指名順位は6位から7位が候補となります。
一方で現状の投球でもある程度投げぬけた場合は、今後体が出来ていく中で球速が上がれば先発・中継ぎどちらでも戦力になる展望が出来るため、5~6位が候補となります。