巨人は30日、東京・大手町の球団事務所でスカウト会議を行った。7月に行われた都市対抗野球と高校野球地方大会を経ての社会人、高校生の評価報告に主眼が置かれ、高校生では大阪桐蔭の根尾昂内野手、藤原恭大外野手、報徳学園の小園海斗内野手、横浜の万波中正内野手(いずれも3年)らが上位候補リストに入った。
岡崎スカウト部長は、リスト入りした上位候補がそろって甲子園に出場することとなり「また活躍すれば(評価は)さらに上がる可能性はある」と明言。大舞台でも自分のプレーを発揮する強じんな精神力を、本大会通じて見極めていくつもり。また投手では「金足農の吉田くんは(実際に)見たことがないので楽しみにしています」と話した。また、岡崎部長は今秋のドラフトで「例えば8人取るならば(投手と野手が)4人ずつとか、半々になる形かな」と投打をバランス良く指名する方針を明かした。
【30日、巨人は新たにドラフト上位候補と方針を発表】
【新たに大阪ガス・近本選手が指名候補に浮上】
巨人は30日にドラフト会議を実施。そこで高卒ドラフト候補の注目株である大阪桐蔭の根尾・藤原選手や報徳・小園選手などが上位候補として取り上げられました。
また社会人ドラフト候補の中で大阪ガス・近本選手も指名候補として浮上。近本選手は170センチの俊足巧打の左打ちセンターで今年指名候補に名乗りを上げた社会人外野手。投高打低だった都市対抗で打率5割を残しており、センター・ライトが高齢化している今の巨人にとって補強ポイントの一つです。
2018/07/17 大阪ガス・近本光司外野手のバッティング
巨人は30日、都内の球団事務所でスカウト会議を行い、上位指名候補として大阪ガス・近本光司外野手(24)の評価が急上昇した。
走攻守がそろった左投げ左打ちで、今夏の都市対抗で初優勝に導き、橋戸賞(最優秀選手)と首位打者にも輝いた。岡崎郁スカウト部長は「足も速くて、打撃もいいね」と高評価。
【指名方針についても発表。バランスをとった指名に】
また、岡崎部長は今秋のドラフトで「例えば8人取るならば(投手と野手が)4人ずつとか、半々になる形かな」と投打をバランス良く指名する方針を明かした。
16年は投手6、野手1の7名。17名は投手1、野手7の8名と偏った指名が続いていましたが、18年は投打バランスよく指名する方針であることが示されました。ただ具体的な指名数については触れられておらず、ここ最近の4名の支配下契約や戦力外候補のをふまえると指名数は7~8名、多くて9名と思われます。
【指名する選手のタイプについて】
【投手について】
現在の巨人は先発・中継ぎ共に崩壊しており、2軍についてもカツカツの状況です。このため投手・野手どちらかでいえば投手のほうが優先度が上がっています。投手については高卒よりも即戦力投手について言及していることが多く、今回の会議でも東洋大の上茶谷選手などに触れています。
高卒投手については金足農・吉田選手の名が挙がっていますが、これは記者に吉田選手について振られて回答した内容のようであり、今季高卒選手については編成側からはあまり名前が挙がっていません。このことから今季の火の車事情を鑑みて、大卒・社会人が中心であり、高卒投手は支配化についてはあっても1名程度と見たがいいでしょう。
【野手について】
野手について名が挙がっているのは根尾・藤原・小園選手や大阪ガス・近本選手が挙がっています。根尾・小園選手などは早くから上位候補として何度も挙がっていますが、共通するのは打てるショートであることやセンター・ライトを守れる左打ちの外野手であること。編成としても坂本選手の後釜、そして外野の高齢化事情は緊急の課題であることは認識しているようです。
ただこれ以外の野手については選抜後に触れていることはあっても、指名候補とまで見ている情報は挙がっていません。上位候補として上がるのは藤原・根尾・小園選手の3名ばかり。他球団に情報を隠していることもありますが、この3名以外の高卒野手の指名候補についてはまだ上位でいくかどうかを決めかねているという状況なのかもしれません。そのため甲子園出場の注目選手については、日本大学野球選手権で炎上しても評価は不変とした東洋大の投手たちに対し、高卒選手については甲子園の内容次第で指名順位が前後する可能性が高いということになります。
岡崎スカウト部長は高校生について「甲子園に出て活躍すればさらに(評価が)上がる可能性がある」と話した。