読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

第3回(最終)2018年読売ジャイアンツドラフト指名予想【育成4~6位】

 ついに最後となった育成4~6位となります。

 

 

【育成4位指名候補】横芝敬愛高校  行木 俊選手 高卒右投手

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 181センチ66キロという細身の右腕投手。ストレートは130台ながらもスライダー・カーブといった変化球のコントロールの良さで試合を作れる能力を高く評価されています。

 しかし試合実績自体は2年生までベンチメイン。3年生となり先発1番手として起用されましたが、一回戦敗退で甲子園出場もありませんでした。まだスタミナ、球速面も足りず素材型となりますが、体が出来れば140台も期待でき、コントロールのよい先発として育てていきたい選手です。実績面の不足、素材としても体作りから時間がかかる選手のため、育成でも下位となっています。

【育成4位指名候補②】遊学館 牧野 翔矢選手 高卒左捕手


H28/5 春石川;遊学館1年生捕手【1/1】(スローイング)

 今年のプロ志望を出した高卒捕手は強肩が多い中、この牧野選手も二塁送球1.8秒の強肩を誇ります。また打撃面では通算15本に加え俊足も武器であり、日本ハム・西川選手を目標としています。

 捕手に関しては岡崎スカウト部長が今年は捕手はとらない方向という話を出していましたが、異動によりその情報もあてにならなくなりました。また大卒捕手であれば去年育成でも2名捕手を獲得しており年齢バランスは悪くなりますが、高卒捕手であれば話は別となります。

 捕手はただでさえ育成に時間がかかるポジションな上に、高卒でさらに育成まで残る選手であればなおさら時間がかかります。このため試合での起用は広畑・小山選手の2名を中心に、牧野選手は体作り、技術指導に1年を費やして4~5年後の起用を目標に育てていく選手となります。

 

【育成5位指名候補①】山梨学院高校 星野 健太選手 高卒左腕投手

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 山梨学院高校でドラフト候補といえば大型左腕・垣越選手ですが、そこで2枚看板として投げていたもう一人の左腕投手。2年秋では伸び悩み外野手に回されていましたが、下半身強化で最速130台から141まで成長し、変化球のコントロールもアップし3年には先発として登板を果たすようになった選手。

 こちらは左腕ながら先発候補としての獲得。まだ球速と実績は物足りないものとなっており、時間がかかるため育成でも下位となっています。

 

 

【育成5位指名候補②】愛媛マンダリンパイレーツ 河津 大樹選手 独立リーグ右腕投手

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 愛媛では中継ぎとして起用されるチェンジアップが武器の右腕投手。ストレートは常時140台を記録し、きまったときのストレートのキレは抜群であるものの、そのキレが一定でないためまだ即戦力とはいえません。またフォームにも硬さがあり、フォーム面の修正も必要となります。

 来年で24歳と大卒社会人と同じとなるため、即戦力でないとなると評価が下がり育成5位となっています。獲得後は1年目から中継ぎとして登板させ、ストレートのキレをアップさせてリリーフとして育てていきたい選手となります。

 

 

【育成6位指名候補①】神村学園高 角 颯真選手  高卒左外野手


角楓真 選手(神村学園2年) 左右へ2本の長打! 第140回九州地区高等学校野球大会準決勝vs美里工業 H29.4.27 沖縄セルラースタジアム那覇

 左右に長打を放ち足も速い左の外野手。2年次に甲子園に出場しライトから好返球でタッチアップを阻止するなど強肩も保有しています。ただ3年では下位打線に回されるなど打撃自体は大きく注目されるような結果を残せていません。ただ今の巨人ではライトを出来る選手は少ないため、ライト候補の選手としての獲得となります。

 

【育成6位指名候補②】敦賀気比高校 黒田 響生選手 高卒右内野手

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 183センチの右の大型内野手。2年生からセカンドで起用され、3年からはショートを守る。広角に打てる打撃能力と守備センスを高く評価されています。

 ただし実績は乏しくまだまだスイングも力不足感が感じられます。指名後は主に体作りをメインとし、比嘉・折下選手といったサードで起用される選手が多い中でセカンドとして起用していきたい選手となります。

 

 

【なぜこのような指名となったのか】

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引用:読売巨人軍公式サイト

支配下と違い育成は投手中心となりました。理由としては16年の育成指名は投手4名、捕手1名、外野手3名となり、17年は投手2名、捕手2名、内野手2名、外野手2名となっています。2年で内野手2名と少ないことからもっと内野手の指名が増えそうですが、17年8位の湯浅選手とポスト坂本選手の高卒ショートと最低でも2名支配下に高卒内野手がおり、ここに比嘉・折下選手が加わるため、今年は育成に関しては1~2名に留まっています。また外野手もこの2年で5名育成で獲得しており、支配下でも指名の可能性があり、外野手は内野手と違い起用数が限られるため、今年は育成は1名程度と考えています。

    一方で投手については育成のなかで先発として平均6イニング投げていた橋本選手が二軍デビューを果たし、来年調子がよければ二軍ローテに入ってきます。

 問題は橋本選手以外の育成投手は先発では炎上続きだった山川選手。まだ未完成で長いイニングを投げていない山上選手。巽・田中選手は中継ぎ、堀岡選手は手術・高井選手は故障で今年は登板無しとなりました。このため長いイニングを投げられる投手がおらず、中継ぎ総動員となり試合経験の不足する育成選手に経験を積ませるはずが、故障に繋がりかねません。

 さらに先発ローテが育成出身から埋まれば大きな戦力となります。このため先発として投げさせる選手が必要であり、指名の中心となっています。

   中継ぎについては、右の中継ぎは即戦力として毎年ある程度候補はでて来ますが、左となると中継ぎといえど即戦力なら上位候補となります。また大卒左腕で育成まで残る選手は大きな課題をかかえていることが多く、支配下までいける選手はかなり少なくなります。一方で高卒選手は伸び代があっても実績面から育成まで残ることも多く、戦力となる可能性も高くなります。特に育成下位は時間がかかるため、下位は年齢面から高卒メインとしています。