＜高校野球北北海道大会：旭川大高4－0釧路湖陵＞◇13日◇1回戦◇旭川スタルヒン
北北海道大会が開幕し、開幕戦で2年連続甲子園出場を目指す旭川大高が昨秋全道大会4強の釧路湖陵を4－0で下し初戦を突破した。先発したエース右腕、能登嵩都（しゅうと＝3年）が最速139キロの直球とチェンジアップ、カーブを織り交ぜ、散発4安打8奪三振で公式戦初完封。3－0の8回には女房役の2番持丸泰輝捕手（3年）が大会第1号となる右越えソロ本塁打で突き放した。
釧路湖陵は先発マウンドに上がった森下亮輔投手（3年）と一塁手として先発した鹿野凌平（3年）の両左腕が「投手→一塁手、一塁手→投手」と計7度スイッチして旭川大高打線を幻惑。4失点に食い止めたが、打線が及ばなかった。
【能登選手の紹介】
１８３センチ７１キロ 右投げ右打ち
変化球：スライダー・カーブ・チェンジアップ
セットポジションから体を大きく開き腕を振るフォームから最速１３９キロ、常時130中盤のストレートを投げ込む右腕投手。球速以上に伸びのあり空振りを奪えるストレートに加え、縦の小さな変化のスライダーに落差のあるゆったりとしたカーブ、小さく変化するチェンジアップを組み合わせて打ち取っていきます。
旭川大高校では1番をつけるエース先発ではあるものの、3年まで体がしっかり出来ておらず投球にもも影響を及ぼしていました。しかし3年になり体が出来てくるとエース先発として完投・完封を連発。南北海道大会の注目投手の一人にまで成長しました。
【指名への課題】
評価としては素材評価と指にかかった時のストレートのキレ。それ以外は課題の多い選手となります。
まずフォームについては体が開ききっており、腕のふりも体をうまく使えておらず腕の振りと勢いで投げているようなフォームです。このためコントロールが安定しておらず基本高めに集まっています。低めに決まればなかなか強力な武器となりえますが、基本的にベルトより上に行くことが多くなっています。
変化球自体も持ち球といえるほどの精度・変化量があるわけでもなく、北北海道の相手打者のレベルに助けられた投球内容です。コントロール・フォーム・変化球の精度と多くの面で課題をかかえた選手といえます。
【指名順位予想】
非常に線も細くフォームも未完成であるため、高卒という点も考慮してもかなり時間がかかる選手。球速もあまりなく変化球で絶対的な武器があるわけではないため、現状の内容では支配下指名は見込めません。
ただ手投げながらも時々伸びのあるストレートが投げられているため、体づくりをしっかりして指にかかった球を安定して投げられるようになれば強力な武器となります。このため育成４～５位の指名順位。変化球に一つ大きな武器があればもう少し順位が上がりますが、ストレートだけでは低い順位となります。
