読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2軍降格となった沼田選手。練習試合を通して判明した課題とは

支配下になるも二軍降格となる】

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巨人の沼田翔平投手(19)がファームに合流することを宮本投手コーチが明かした。

 この日は1点リードの6回に登板するも横尾に逆転2ラン、野村に2者連続となるソロを許し、1回持たず3失点で降板。直近3試合で5発を浴びた右腕に、同コーチは「ファーム行きを通達しました。(球が)高めに浮いてきている。彼の良さが疲れによって(悪い方に)出ているのかなという気はします」と話し、原監督は「経験の中で糧にしてくれれば」と今後の成長に期待を寄せた。代わって16日から宮国がリリーフとして1軍に昇格する

【巨人】沼田翔平2軍…直近3試合5発被弾 宮国が1軍昇格 : スポーツ報知

 育成2年目ながらオープン戦で好投。5月30日に支配下昇格され、監督からはセットアッパーとして期待されました。しかし6月中盤から失点が目立つようになり、14日の日ハム戦ではワンアウトしかとれず2本塁打を浴びて降板。宮國選手との入れ替わりで二軍降格が決定しました。

 

パリーグとの試合で露呈した課題】

 

 ここ3試合では5本塁打被弾しており、それが降格の理由となっています。そのうち4本は日ハム戦で被弾しており、真ん中近くにいったスライダーを上段にまで運ばれ、一方で高めに抜けたストレートを運ばれてもいます。序盤に抑えられていたにもかかわらず、なぜ相次いで失点するようになったのか。主な理由は3つとなります。

 

 

【①:ストレートで押すしかなくなった変化球のコントロール


【支配下】読売ジャイアンツ 沼田翔平 ピッチング

 沼田選手のストレートは球速以上の速さときれ、さらにコースを攻められるコントロールがあり、145前後ながらガンガン空振りを奪えています。一方で変化球の精度にはバラツキがあり、特にスライダーとカーブは甘めに行きやすく被弾率が高くなっています。

 

 沼田選手の変化球の決め球はチェンジアップとフォークでありますが、特にフォークは降ってもらえる時と見逃さられる時が半々であり、連投するとどうしてもボールカウントを増やしてしまっています。このためフルカウントになる場面が目立ち、こうなるとコントロールのよいストレート頼りとなるため低めにいっても狙い打ちされています。

 特にパリーグはストレートに強いバッターが多いためストレート頼りになると通用しなくなり失点続きの原因となっていました。

 

【②:スタミナ不足】

 また当初に比べ目立ってきたのが抜け球の増加です。ストレートやカーブが以前に比べ高めに集まり長打が増えたことです。始めも高めに抜けることはありヒットを打たれることはあったものの、抜け球の割合自体はそこまでありませんでした。

 

 しかしこの数試合は明らかに高めに抜けるたまの割合が増えており、宮本コーチからも指摘を受けています。支配下となり初の一軍起用ということで肉体的なものだけでなく精神的な疲労もあったのでしょうが、中継ぎとして計算するにはバテるのが早すぎます。シーズンの中で夏場に入れば疲れも出てくるため、今の時点でスタミナ切れで制球が乱れていると、先発・中継ぎどちらでも計算することができません。

 

【⓷:対右への武器】

 沼田選手が被弾した5本のうち4本は右打者から打たれたものであり、右打者のときのほうがフルカウントの割合も多くなっています。左に対してはフォークと外に逃げるチェンジアップが強力な武器となっていますが、右に対して有効なスライダーやカーブのコントロールがいまいちなため、ストレート頼りになることが多くなっています

 

【今後について】

 中継ぎ起用を見込み中継ぎとして調整させるならば8月辺りで出番が来る可能性はあります。ただ去年のように先発として育てていくとなれば、スライダー・カーブの精度をあげなければ投球の幅は狭くなり、落ちる球だけでは球数も増えるため、スタミナをつけるための体作りもこれからのため、今年一年は二軍漬けとなります。

 問題は今の中継ぎ陣はかなり薄く、次第によっては中継ぎフル動員となる可能性もあるため、沼田選手を先発として調整できるかは宮國選手や高田選手など、現状未計算となっている選手にかかっています。