読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

スライダーとカットボールで手玉に取る 履正社 岩崎 峻典選手 高卒右腕投手

 

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<甲子園高校野球交流試合:履正社10-1星稜>◇15日◇甲子園

今夏は、履正社エース岩崎峻典投手のマウンドだった。昨夏は7回途中から救援し優勝投手になったが、この日は9回6安打6奪三振1失点で完投。連打を防ぐため、投球のテンポをずらす意図でワインドアップとノーワインドアップを混ぜる投球を今夏から取り入れ、打者の打ち気を逸らした。「去年の夏、1回も負けずに終わった。今年も1回も負けずに終われて良かったです」と誇らしげだった。

エースのプライドで強くなった。「今年は抑えないといけないという責任感を感じながら投げました」と譲らなかった。継投の可能性もあったが、関本の「(岩崎は)気合が入ってます。何とか最後までいかせてください」の進言もあり完走。岡田監督は「8回で代えようかと思ってましたが。それはそれで、履正社の1番のプライドを持って欲しい」。完投にこだわった姿に、成長を感じていた。

▽ヤクルト山田哲(母校履正社の後輩へ)「夏の大会が中止となり、気持ちのやり場がなかったと思いますが甲子園交流試合が出来て思いっきり野球をすることが出来たのではないでしょうか。良い思い出になったと思います」

履正社・岩崎が完投「最後まで」関本の進言に応える - 高校野球 : 日刊スポーツ

 

 

【岩崎選手の紹介】


履正社の絶対的エース岩崎峻典くんの奪三振ショー

 

178センチ78キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・カットボール・フォーク

 

 ノーワインドアップ・ワインドアップを使い分けながらオーソドックスなスリークォーターの角度で振り込むフォームから最速147キロ、常時140前半のストレートを投げ込む右腕投手。回転数2900という鋭い変化をするスライダーと、先輩の清水選手(現早稲田)から教えられたカットボールのコンビネーションで打ちとっていきます。

 特に右打者に対しては外に逃げるスライダーと同じ軌道で逃げずに少しだけ落ちるカットボールの見分けがつきにくく、カットボールを見逃せばストライクになるため振りに行くとスライダーでボール2つ分以上離れた空振りを連発していました。左に対してはストレートと縦のスライダーで空振りを奪っており、履正社の先発エースとして活躍しています。

 

【指名への課題】

 左に対してはスライダーとストレートのコンビネーションで仕留めていますが、このスライダーはキレがある分少しでも指にかかってしまうと大きくはずれた球になってしまい、外側に構えたのに左打者の膝に当たる場面もありました。そうでなくてもすっぽ抜けが多く、スライダーとカットが使える右に比べ球数や被安打も多くなっています。ストレート自体は140前半のためスライダーが生命線となっており、先発として計算するには左に対しての他の変化球も求められます。

 

 また投げ初めに肘の振りを非常に気にする動作が多く、あまり腕が振れておらずシュート回転してカウントを悪くし自らピンチを招いていました。中盤になるときっちり腕が振れてストレートは安定していましたが、別の試合でも同様の展開があったためこのスロースターターは先発するうえで課題となっています。

 

【指名順位予想】

 右の高卒で2位指名以上となるには最速が150以上、常時140中盤は必要な要素となってくるため、今の球速では物足りなさが残ります。また履正社となれば強豪大学に入れるため、1~2位指名が難しい評価であれば進学を選択する可能性も高く、竹田・清水選手と2年連続で六大学に進学しています。

 

 スライダーが安定して制御できていれば指名順位はより上がりますが、現状の評価であれば指名順位は4位〜5位指名が指名順位となります。