読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

馬力もあり変化球も冴える右腕 セガサミー 森井 絃斗選手 2020年解禁済右腕投手

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 ◇23日 都市対抗野球東京都2次予選第1代表決定トーナメント1回戦 JR東日本8―5セガサミー大田スタジアム
 2年ぶりの本大会出場を狙うセガサミーは逆転負け。ドラフト上位候補の森井絃斗投手(21)は6イニング無失点だったが、救援陣が踏ん張れなかった。
 立ち上がりから走者をためて苦しみながらも、4併殺で乗り切って何とかしのいだ。森井は6イニングを5安打4四死球で無失点。ソロ本塁打3本でリードしたまま降板したが、チームは8回に8失点し、逆転負けした。
 「良くないなりに試合をつくることはできた。自分がもう1イニングでも投げないといけなかった。自分ではいけたが、(ベンチに)代え時と思わせてしまったと思う」
 徳島・板野高から入社3年目で、今年がドラフト解禁。150キロ台の直球はなかったが、カットボールが低めに決まった。
 中日、阪神など11球団のスカウトの前で、今季初の公式戦としては、いいアピール。西武の渡辺GMは「ボールが重そうな投手。いい当たりもちょっと差し込まれていた。即戦力でもあり、伸びしろもある」と、大学なら3年生に当たる若さにも期待した

11球団視察のセガサミー・森井が6イニング無失点…西武・渡辺GM「即戦力でもあり、伸びしろもある」:中日スポーツ・東京中日スポーツ

 

 

【森井選手の紹介】


森井絃斗(セガサミー)ピッチング

184センチ94キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・カットボール・フォーク

 経歴:板野-セガサミー

 

 セットポジションから上げた膝でタイミングを取りながら右ひじを背中に回しあまり角度をつけず振り込むフォームから最速152キロ、常時140中盤のストレートを投げ込む右腕投手。縦のスライダーにカットボール、さらに小さく沈み込むフォークを武器に打ち取っていきます。

 馬力の高さからストレート押しのタイプと思われるかもしれませんが、森井選手の投球内容自体は様々な変化球を組み合わせ引っ掛けさせ打たせて取るスタイル。特にカットボールを武器にゴロを量産するスタイルとなっています。さらに先輩である森脇選手(現西武)から教わったフォームでも空振りを奪っていきます。

 チームでは先発として起用。都市対抗予選では3試合で先発に起用され1試合完封の計2失点と結果を残しています。馬力とスタミナ、さらに高い変化球の精度ながら伸びしろも期待される素材型右腕となります。

 

【指名への課題】

 課題は変化球は精度がよいのに比べストレートは引っかかったようなコースが多く、あまりストライクをとれていないことです。森井選手はカットボールや縦のスライダーなどが武器ですが、これは引っ掛けさせてゴロを打たせるのにはいいのですが、いかんせん空振りが取れない。このため森井選手は奪三振が低く、一人辺りに要する球数が多くなっています。

 また引っ掛けた当たりが多いため弱いゴロが多く併殺を狙えるコースがあまりありません。ストレートがあまり有効でないので緩急があまりなく、タイミングは合わされるためライナー性のヒットはなくともバットには当たるため空振りに繋がりません。

 

 変化球はあまり失投と言えるような甘い球は少ないものの、空振りが取れる球がないことが課題。ストレートがあまり制球出来ておらず狙い球にしなくてよいことから空振りをとれるフォークもあまり有効に使えていません。

  

【指名順位予想】

 投球内容から中継ぎとしては使いにくく、一方で球種が豊富なことから先発適性があるタイプです。あとはストレートのコントロールアップとフォークがもっと手元で曲がるようになれば空振りも取れるようになり、投手としての引き出しが増えて計算しやすくなります。

 

 このため指名順位としては3~4位が指名順位として濃厚となります。高卒社会人であるため伸びしろが期待できることと、変化球のコントロールがよく戦力として見込めることから指名順位は高くなっていますが、一方で即戦力といいきるにはまだ課題があるため、2位に上がるほどではないと判断されます。