読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2020年ドラフト指名選手の巨人における起用方針と課題  4位指名 三菱パワー 伊藤 優輔選手 社会人右腕投手

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巨人はドラフト4位で三菱パワーの152キロ右腕・伊藤優輔投手(23)を指名した。

 高校時代は都小山台高で「都立の星」として甲子園出場。中大を経て社会人で腕を磨いた。

 身長178センチ、体重82キロの即戦力右腕。担当の円谷英俊スカウトは「しなやかできれいなフォームからバランス良く投球する本格派右腕。最速152キロの直球が一番の魅力だが、変化球も多彩でカーブで緩急をつけられ、カットボールフォークボールで空振りを取れる。けん制やクイックが速く、間を変えた投球も上手。非常に賢く図太い性格とタフさも魅力」とコメントした。

【ドラフト】巨人4位は三菱パワー・伊藤優輔、高校時代は「都立の星」円谷スカウト「152キロの直球が魅力」 : スポーツ報知

 

 

 【伊藤選手の紹介】


2020/11/05 三菱パワー(ENEOSに補強)・伊藤優輔投手

178センチ82キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・フォーク・カットボール

 経歴:都小山台高ー中央大ー三菱パワー

 

 セットからあまりタメをつくらずに足を上げ、あまり力みを感じさせず振り下ろすフォームから最速155キロ、常時140後半のストレートを投げ込むパワーピッチャー。緩急としてカーブにカットボール。さらに大きく落ちるフォークで空振りを取っていきます。特にカットボールは回転数が2800付近を記録しており、カットでありながら打者の手元で突然に落ち込む独特の軌道を持っています。左打者はこのカットを投げられるとまともにスイングできず空振りを奪っています。
 中央大時代は先発としても起用されドラフト候補として注目されるも「同年代の上茶谷選手や甲斐野選手を見てレベルが足りないと感じた」とプロ志望は出さず三菱パワーに就職。チームでは主にリリーフで起用されていますコロナで全国大会が中止になるなか数少ない今年のドラフト候補で去年の全国大会で登板していた選手となっています。

 

【なぜ指名されたのか】

 右の中継ぎは大竹・デラロサ・ビエイラ・古川・鍵谷選手が候補となるものの、1・2軍を見ても1軍戦力と数えられる選手は少なく、右の中継ぎは補強ポイントの一つでした。特にパワータイプ中継ぎは澤村選手をトレードに出したことによりさらに不足しており、鍵谷選手やビエイラ選手を勝ちパターンに上げられなくなっています。

 

 そこである程度まとまっており1軍で起用できるものの、ただ上位候補となるにはまだ課題があるパワータイプ中継ぎ候補として伊藤選手が指名されました。

 右に対してはストレート、左に対してはカットボールが武器として使えているため、左右どちらに対しても目途がたつ要素があることも中継ぎ候補として指名されています。

【1軍起用への課題】

 課題となるのがコントロール。特に変化球の精度はまばらであり、フォークなどは指にひっかかりバウンドするようなものも多くなっています。ストレートもある程度ばらけており球威で打ち取るタイプのため、計算できる変化球がないと敗戦処理止まりになってしまいます。フォークもあまり決まっている場面はなく、初回に1~2球投げて使えないと判断されて使われなくなります。左に対しては意図せずシュート回転してしまうストレート、右に対してはフォークがボールカウントを増やしてしまう課題となるため、カットをより活かすためにもストレートの精度向上とスライダー・フォークが安定することが勝ちパターンへの鍵となります。

 

 一時先発として評価する声もあったものの、先発にするには変化球の精度がより大きな課題となります。あまり緩急もないため、ストレートはパワーで押してコントロールはある程度ばらけてしまう以上、安定してストライクをとれる球がないと勝ちパターンは厳しくなります。