読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

18年育成ドラフト2位・平井快晴選手が支配下を勝ち取るために足りない課題とは

 

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 18年育成2位で入団した平井選手。角度あるフォームとフォークが武器の投手ですが、勝負の3年目となる21年まででイースタン登板は2試合のみ。去年より血の入れ替えを宣言している巨人は高卒3年目であってもダメと判断すれば容赦なく戦力外にしており、17年育成組は田中優選手を除き全員戦力外となっています。

 このため平井選手も今年アピールが出来なければ再契約はなく戦力外の可能性もある選手。2軍に、そして支配下を勝ち取るために何が足りていないのか、その点に触れていきたいと思います。

 

 

 

 

【平井選手の紹介】


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184センチ84キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・フォーク・ツーシーム

 

 岐阜第一高から18年育成ドラフト2位で巨人に入団。セットからグラブを前に出し反動をつけ、そこから一気に右腕を振り下ろすフォームから最速145キロのストレート、大きく落ちるフォークが武器の投手。青木スカウトからもさらなるストレートとフォークの精度アップを期待されて入団した投手で下。

 主に3軍で登板してきた平井選手ですが、高卒3年目となり体重は76キロから8キロ増やし84キロに増加。球速も最速146キロを記録し、平均球速も140前半から中盤にまで伸ばしています。しかし故障者が続出し投手難となっている状態でも2軍登板を果たせない理由とは何なのでしょうか

 【支配下への課題】

【①:低めが壊滅的なコントロール

 平井選手のストレートは非常に角度があるため、真ん中付近でもよほど甘い球でなければ差し込める力があります。しかし平井選手の武器はフォークのため、理想はフォークを見逃せなくなるよう、ストレートを低めに集められることが重要となります。しかし平井選手の低めはとにかく地面にすっぽ抜けることが多く、投げた瞬間に落ちる角度がありすぎて3軍でも見逃されてしまうほどです。

 フォークも同じように地面すれすれにまで落ちてしまうため、投げた瞬間から角度がありすぎて低めを捨てることが出来ており、平井選手が投げる低めは低すぎて全く機能していません。このため平井選手の球は高め以外相手選手が全く反応してくれていないのが課題となります。

 

 

【②:決まりにくいスライダー】

 フォークは空振りを奪うための球であり、見逃せばボールになるのでどうしてもカウントが悪くなります。そこで右投手がカウントを整える、緩急を意識させるために使うのがスライダーです。

 平井選手もスライダーは投げますが、このスライダーの精度が悪い。全体的にインハイにすっぽ抜けることが多く、打者が仰け反るほど頭部付近に抜けることもままります。これら二つの課題が四死球率の悪さに繋がっており、2イニングに1個は四死球を出しています。3軍でこの四死球は中継ぎとしての計算の難しさの原因となっています。

 

【まとめ】

 平井選手の問題は球速はついてきたものの、どの球種も軌道が極端すぎるうえに決まらないという点です。そのせいで常にボール先行になり四死球率の高さに繋がっています。平井選手のリリースポイントはオーバースローであるがゆえに非常に高めから放たれるため、フォークも膝元あたりに落とせるよう制球できないと角度がありすぎて見逃されています。勝負となる3年目ですが、この点に改善が見込めなければ戦力外の可能性も出てきます。