読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

センターも守れるスラッガー 昌平高校 吉野 創士選手 高卒右外野手

 

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◆第103回全国高校野球選手権埼玉大会 ▽5回戦 昌平8×―7武南(22日・レジデンシャルスタジアム大宮)

 今秋ドラフト候補の昌平・吉野創士中堅手(3年)が、高校通算56号と野球人生初のヘッドスライディングで逆転サヨナラの8強進出に導いた。

 1点を勝ち越された直後の9回。先頭の吉野は左翼ポール際の大ファウルに笑みを浮かべた。「巻いてないですか」と高橋球審に確認。「自分は追い込まれるだけ楽しさが増す。全然、余裕だった」。仕切り直し、1ボール2ストライクから次の5球目。左翼線二塁打を放ち、塁上で拳を突き上げた。

 1死二、三塁となり、川田悠貴捕手(3年)の一塁前のセーフティースクイズで、吉野は50メートル6秒3の俊足を飛ばし、本塁突入。無我夢中で頭から滑り込んだ。間一髪セーフ。「ヘッドスライディングは初めて。走っている間に『ヘッスラでしょ』『ヘッスラでいくしかない』と思った」。ユニホームを真っ黒にして、同点の雄たけびを上げた。

 さらに1死二、三塁からのスクイズは外角高めに外され、空振りしたが、ボールが後ろにそれ、大園陽大(2年)の本盗でサヨナラ勝ちを決めた。

 プロ4球団のスカウトを集め、吉野は初回1死二塁では左翼席後方の防球ネットに当たる今夏1号の特大2ラン。楽天・沖原スカウトを「リストが強く、打球の角度がいい」とうならせた。背番号8は「1打席目のホームランで、今後の試合に自信ができた。ここからが本当の戦い」と甘いマスクを引き締めた。

【埼玉】昌平・吉野創士が高校通算56号2ラン、人生初のヘッドスライディングで生還 逆転サヨナラ8強 : スポーツ報知

 

 

【吉野選手の紹介】


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185センチ79キロ 右投げ右打ち

ポジション:センター・ライト

 

 通算58本、細身ながらもインコース捌きとリストの強さで長打を量産する右のスラッガー。外野手に転向したのは高校生からであり、中学まで捕手として起用された遠投100mの強肩と俊足を活かし、ライト・センターを守ります。

 非常に柔らかいスイングをしており、インコースに厳しい球だけでなく低めにアウトコースも上手く広いヒットにできており、そこにリストの強さが加わりライナー性の本塁打を量産しています。

 またスラッガータイプでありながら守備評価も高く、監督からは俊足を活かした守備範囲に送球のコントロールの良さも評価されています。まだ体は非常に細いながらも打撃・守備両面で高い評価を受けているスラッガーとして、21年ドラフト候補の注目株となっています。

 

【指名への課題】

 体の細さは上半身・下半身どちらも目立ち、まだスイングもブレが出ることがあり、素材型ゆえの荒いスイングが見られます。特にアウトコースに対しては押し負けることがあり、まだ下半身が固まっていないため素材型としてもかなり時間がかかることが予想されます。

 またストレートには強いものの変化球だとタイミングが合わずに切れてしまう場面が多いのも気になる所です。

 

 

【指名順位予想】

 打撃内容からするとプロ入り後はスラッガーというよりライナー性の当たりをメインとした中距離打者となり、4番でなく3番や5番を打つタイプとなります。

 しかし肩の強さや足の速さもあるため、ある程度長打が期待出来てセンター・ライトを守れる右打ち野手は貴重であり、その分優先順位も上がります。しかし粗さもあり高卒外野手を1位指名というのはあまり前例がないため、2~3位が指名順位となります。