読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

安定した変化球が魅力の技巧派左腕 日大三 宇山 翼選手 高卒左腕投手

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◆第103回全国高校野球選手権大会西東京大会 ▽準々決勝 日大三3―0創価(28日・スリーボンドスタジアム八王子)

 今大会初先発の日大三のエース左腕・宇山翼投手(3年)が5安打完封で創価を下し、チームの4強入りに貢献した。

 130キロ前半の真っすぐに、変化球を折りまぜた投球で5安打完封。安定した投球で116球を投げきり「スライダーとチェンジアップでカウントがとれたのがよかった」と笑顔を浮かべた。

 ここまでの3試合は先発を譲り温存。今大会初めてとなる先発登板に「今日は1回から9回まで絶対に自分が投げ抜くって思って投げました」と気持ちが入っていた。「相手もすごくいい投球をしていましたが、1学年下だったから、絶対に負けたくなかったです」。創価のエース・杉江敏希投手(2年)への対抗心も力に変え、エースの貫禄を見せた。

 31日の国学院久我山との準決勝は初めて東京ドームで行われる。プロの試合が行われる固めのマウンドに対しては「固い方が好きです」と笑顔を見せたが「特に変わることはない。自分のできることをします」とエースは冷静沈着。頼れる左腕が18年以来となる夏の聖地へ向け、沸々と闘志を燃やした。

【西東京】日大三、今大会初先発のエース左腕・宇山翼が5安打完封で4強入り : スポーツ報知

 

 

 

【宇山選手の紹介】


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176センチ74キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ

 

 ノーワインドアップから柔らかく大きなテイクバックがある腕の振りを使ったフォームから、常時130前半のストレートを投げ込む左腕投手。

 コントロールよく大きく変化するスライダー、カーブに小さく沈むチェンジアップを駆使して打ち取っていきます。武器はコースに投げられるスライダーとカーブ。非常に大きく弧を描きイン・アウトどちらにも投げ込めるため、空振り・見逃しどちらも奪える武器となっています。

 チームでは主に先発で起用。2年生の都大会では37.2回を投げ41奪三振を奪う高い奪三振能力を保有しており、ストレート系が評価される左腕が多いなか、高い制球力とキレがある変化球が魅力の左腕として注目されます。

 

【指名への課題】

 ストレート、変化球何れも球威があまりないため、左に比べ右に対して被弾率が高くなっています。ミート打ちを徹底されライト・センター方向に変化球を弾き返され、連打され抑えようと強く意識すると今度は腕の振りが荒くなり、コントロールが大きく崩れストレートの四球で状況を悪化させる場面も見受けられます。

 球威がないため厳しいコースに投げようとする意識が強く、結果としてストライクからボールゾーンに変化する球を投げざるを得ず、ランナーが出ると低め低めの意識が強すぎてボール先行になっていきます。チェンジアップもストレートが武器にできていないため、チェンジも見逃されています。

 ストレートが特に球威を意識して突っ込んで投げるため、変化球に比べ制球が悪くなっています。高めに抜けることが多いため左には引っ張られ、右には変化球を弾き返されることが課題となります。

 

 

【指名順位予想】

 ピンチになると自ら状況を悪化させてしまうメンタル面の問題や、左腕ということを加味しても球威が物足りず打者を押し込めないのは物足りなさが残ります。ストレートでストライクがなかなか取れないため、一度崩れると失点を止めれず全く試合を作れなくなります。

 このため現状では指名漏れの可能性が高くなっています。指名を受けるにしてもよくて育成ですが、日大三ブランドならば有力チームに行けるパイプがあり、去年の卒業生も多くが東都大リーグや首都大学リーグなど、有力チームに進学しているため、育成指名は厳しいと考えられます。大学・社会人に進み全体的に球威をつけて制球型左腕として上位を狙いたいところです。