「全国高校野球選手権・準々決勝、京都国際3-2敦賀気比」(26日、甲子園球場)
敦賀気比は京都国際にサヨナラで敗れ、準々決勝で敗退した。
「プロ志望(届け)は出すつもりでいます」。試合後、敦賀気比のプロ注目・前川誠太内野手(3年)は高卒でのプロ入りを誓った。この日は、両校無得点の八回1死一、二塁から変化球を引っ張る先制左前適時打を放つなどし、チームに貢献。だが9回に適時打と失策が絡み、チームはサヨナラ負けを喫した。
87年夏に北嵯峨で甲子園に出場した父・宏文さんの8強越えを目標に最後の夏に挑んだが、同じ準々決勝で敗退。それでも「これから野球選手として超えられるように頑張りたい」と、この先も父の背中を追いかけ続ける。
憧れの選手は同じ遊撃を守る、ソフトバンク・今宮健太選手。「この3年間を忘れずに野球をやっていきたい」と1年夏から聖地に出場した経験を糧に、まずは夢のプロ入りをかなえる。
【前川選手の紹介】
178センチ68キロ 右投げ右打ち
ポジション:ショート・セカンド
チームでは5番で起用される、通算打率4割越えを記録している右の巧打者。軸足の重心を落とし、バットも短く持つことでコースを絞り安打を量産しています。1年生のころからスタメンで起用され、早くからバットコントロールと遠投105mの安定した守備を評価されていました。
特に打撃は1年秋に4割越えを記録すると、その後もコンスタントに打率4割越えを残し続けています。3年夏の甲子園でも10打数4安打で打率4割を維持。
また走塁も50m6秒1の俊足を誇り、プロ志望も表明しているため、貴重な右打ちの俊足巧打型内野手として注目されます。
【指名への課題】
守備面は送球のコントロールに若干の難があり、送球が逸れてエラーに繋がる場面や、併殺を狙う場面でのトスが高く、二塁手がオーバースローで投げてカバーする場面も見られました。足も速いため守備範囲こそ広いものの、正面のゴロを全身で受けてしまうため送球までに若干時間がかかり、その分遠投となりコントロールが悪くなっています。高めのバウンドのゴロをこぼしてしまう場面も目立ち、守備は良い部分と悪い分がはっきりとわかれています。
打撃についてもあまりパワーが期待できるバッティングをしていないため、高卒野手として重要視される長打面があまり期待できません。
【指名順位予想】
まだ体も出来ていないため、守備を鍛えながらセカンド・ショートをメインに起用されるタイプ。勝負強さも光るタイプであるため、1番打者以外での起用も見込めますが、そうなると本塁打はなくても外野を超える当たりはもっと欲しいところです。
これで守備がトップクラスとされるほどの評価であれば巧打型でも上位候補となりますが、守備にも課題がある以上、指名順位は育成1~2位となります。