読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

スライダー中心の変化球投手 津幡 森林 秀匡選手 高卒右腕投手

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21日、高校野球石川大会 小松大谷5-1津幡)

 四回、先頭打者に真ん中に入ったスライダーを振り抜かれた。打球は左翼スタンドで弾んだ。「打ってくるとは思っていた」。マウンドの津幡のエース森林秀匡(3年)は落ち着いていた。続く2打者を連続空振り三振に打ち取った。

昨夏の県独自大会でも、チームは準々決勝で小松大谷と対戦した。1年秋からエースナンバーを背負っていた森林は、試合途中で登板したが、走者を背負った焦りもあり2四球を与え、すぐに降板した。

 あの夏以来、さらなる成長を誓った。ベンチプレスなどの筋トレに加え、学校近くの小高い山を登ったり、やり投げに似た投てき競技「ジャベリックスロー」でバランス感覚を磨いたりした。高校入学時から球速は16キロ伸び、最速142キロとなった。

 今大会2回戦では実力校の輪島を相手に、9回を投げて11奪三振の好投。この日は3失点したものの、100キロ台の変化球と速球を織り交ぜて、強打の小松大谷打線から6三振を奪った。監督の北橋義仁(47)も「大谷打線をここまで抑えられるとは」と森林の成長に驚いていた。

 4番打者としての意地も見せた。八回、それまで3安打に抑えられていた相手投手の球を芯で捉え、中前安打を放った。

 「1年前から変わった自分を見せることができた」。試合には敗れたが、すがすがしい表情で語った。帽子のつばに書いた「本氣」の文字。「プロの世界を目指します」と上の舞台を意識した。

ジャベリックスローで磨いた球速 プロ目指す津幡エース - 高校野球:朝日新聞デジタル

【森林選手の紹介】

 

175センチ78キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・スプリット・チェンジアップ

 

 ノーワインドアップから肘を小さく曲げテイクバックを小さくしたところから力強く腕を振るフォームから最速142キロ、常時140前後のストレートを投げ込む右腕投手。鋭く変化する縦のスライダーに非常にブレーキのきいたカーブ、小さく変化するチェンジアップ、打者の手元で鋭く落ちるスプリット系の変化球で打ちとっていきます。

 チームでは主に先発で起用。ダイナミックなフォームながら変化球で勝負するタイプであり、カウントを整えるのにも使い変化量が異なる複数の投げ分けができるスライダーを中心にカーブでタイミングを外しています。あくまでストレートは見せ球として使うにとどまっています。

 高校入学後にトレーニングで最速を16キロも伸ばした成長度も魅力。9月17日にプロ志望届を提出しています。

 

【指名への課題】

 ストレートがシュート回転することが多く、それをコントロールできていないためストレートでカウントをとれません。ストレートでストライクが取れないためスライダー・カーブでカウントをととのえる必要があります。

 序盤は変化球のキレがあるため抑えられていますが、変化量が多い分スタミナが落ちてくると握力が落ち目に見えて甘い球が増えたり、キレを制御しきれず投げた瞬間にボールとわかるほどコントロールが制御できない場面が目立ちました。カット・スプリットはストレートがコントロール出来ていないと甘い球になりがちなため、引っ張りに弱いのが課題となります。

 またフォームで大きく勢いをつけるため、クイックになるとストレートの球威が目に見えて落ちるのも課題となります。

【指名順位予想】

 出身校がドラフト強豪校ではなく、対戦相手も注目候補がいたチームでないためあまり注目・視察されていないため、支配下指名の可能性は低くなっています。変化球のキレは魅力ですがストレートの精度が悪いのが現状の課題。クイックになるとストレートの球速も落ちるため、しっかりと体を作りストレートの球威をあげることが求められます。指名順位は育成5~7位となります。