＜東都大学野球：国学院大9－1駒大＞◇第3週第1日◇27日◇神宮
ドラフトへ向け、猛アピールだ。プロ志望届を提出している国学院大の福永奨捕手（4年＝横浜）が、3試合ぶりに4番に復帰。3安打4打点の活躍で勝利に導いた。
1－1の同点で迎えた5回表、2死一、二塁から「ここで自分が打って、先発の坂口を楽にさせてやるのが、試合のカギになる」と、外の真っすぐを振り抜き、勝ち越しの左越え2点適時打。9回には1死一塁から「本来の打撃をするだけ。その思いは迷いはなかった」と真っすぐを左翼スタンドへ運んだ。2ラン本塁打に、悠々とダイヤモンドを一周。「ここで終わりじゃない。優勝を目指してやっている。まだ次もありますから」と、冷静に言い切った。
捕手としても、1年生の坂口翔颯投手（報徳学園）に声をかけながら好リード。今季2勝目を挙げた坂口は「視野が狭くなっているときも、福永さんがポンと気持ちが軽くなる言葉を言ってくれる。メンタル的に、助けてもらいました」と感謝した。
存在感を示した。福永は開幕戦の日大戦で死球を受け、右手首の骨挫傷で2戦目を欠場。第2週の青学大戦では打点を挙げることができなかった。「この1週間、誰よりもバットを振った。今日は自信をもって打席に入ることができました」。主砲、女房役、そして主将として。力強く、チームを引っ張っている。
ドラフトを間近に控えるが「今はチームが勝つことが一番。その先にドラフトがある」と、気持ちを引き締めた。
【福永選手の紹介】
１７５センチ８１キロ 右投げ右打ち
ポジション：キャッチャー
打撃が急成長している４番キャッチャー。二塁送球１．８秒の強肩を持ち高校時代からトップクラスと評されていました。
また課題だった打撃も監督とのトレーニングで向上しており、３年生まで０本だった本塁打も４年生で２本塁打放ち打撃が向上。打順も９番から４番に上がっており、秋の大会では１８打数５安打１本塁打で打率.３３３と結果を残しており、監督からも打てる４番と評価されています。
高い守備能力に加え打撃も向上してきた強肩捕手として注目されています
【指名への課題】
ランナーが出た際の挙動が課題。ランナーが出ると盗塁を警戒して落ちる球を投げにくくなるというのは共通の課題であるため、落ちる球が武器の選手をどうリードするかが重要となります。
福永選手の場合二塁への送球をしやすいようアウトコースへのストライクゾーンに構えることが非常に多くなり、縦の変化球をあまり要求しなくなります。それだけならまだ他の捕手にも見られますが、福永選手は二塁送球をする場面で腰を浮かせた状態で捕球して投げるため、その場面でフォーク系を投げていた場合、後逸する恐れが高くなっています。
【指名順位予想】
１年目から１軍で起用することは可能ですが、打撃もよくなったのは今年から。守備でもランナーが出ると投手が投げにくくなる展開になるため、不満は大きくなるタイプです。その分伸びしろも期待できる選手であるため、１軍のスタメン・２番手捕手が安定している球団が２軍で鍛えながら将来的な戦力を見込むタイプとなります。
現状では３～４位指名候補となります。
