読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2021年ドラフト指名選手の巨人における起用方針と課題  育成6位指名 桐蔭横浜大 菊地 大稀選手 大卒右腕投手

f:id:okimono:20200419215438p:plain

◆関東地区大学野球選手権大会▽1回戦 白鴎大4―1桐蔭横浜大(1日・横浜)

 巨人から育成6位指名を受けたMAX150キロ右腕の桐蔭横浜大・菊地大稀投手(4年=佐渡)が先発し、6回途中5安打3失点で降板。「入りのリズムが悪く、失点してしまった。決める場面で投げきれなかった」と肩を落とした。

 ドラフトから3週間。この期間の菊地を、斉藤博久監督(55)は「笑顔がなくなった」と話す。菊地は「指名されたからには抑えなきゃ、勝たなきゃいけないと思ってしまった」。

 それでも、球速は自己最速タイを計測。指揮官からの「もっと笑顔でやってみたら?」の言葉もあり、6回にソロこそ打たれたものの3回以降はテンポの良い投球を披露した。「自分の投球ができた。最後は硬くならずに楽しめたかなと思う」。佐渡島から応援に訪れた両親の前で、大学最後の試合を終えた。

 ネット裏で見守った巨人・榑松アマスカウト統括は「ボールの角度と真っすぐの力は、いいものがある。スケール感もあるし、長いイニングを投げられる、先発できる投手になってほしい」と期待を込めた。

 次なる舞台はプロ野球。ゲームメイクを課題に挙げつつ「真っすぐで押せる投手になりたい。今は160キロを投げるピッチャーもいるので、将来的には自分も投げられるようになりたい」とさらなるレベルアップを誓った。

【大学野球】巨人育成6位指名の桐蔭横浜大・菊地が6回途中3失点「最後は硬くならずに楽しめたかな」(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

 

【菊地選手の紹介】


www.youtube.com

186センチ91キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・カット・フォーク

 

 セットから全体の重心を落とし、あまりタメを作らず、上半身をあまり動かさずに腕を振るフォームから最速150キロ、常時140中盤のストレートを投げ込む右腕投手。

 120キロ台の縦のスライダーに110キロ台の緩い軌道のカーブ、130キロ台の弧を描いて一気に落ちるフォークで打ち取っていきます。

 チームでは主に先発で起用。右足首のじん帯を損傷し3年次は出遅れたものの、国際武道戦では5(2/3)回5安打2失点9奪三振と、万全の調子でないながらも好投。足首が治った4年秋のリーグ成績は4勝0敗53(1/3)回51奪三振12失点で防御率1.18、最優秀投手及び投手ベストナインを獲得。

 スライダーのキレとストレートで勝負する大型右腕として注目されています。

 

【なぜ獲得されたのか】

 菊池選手は高校時代にプロ志望を出すも指名漏れ。大学入学後に本格的にウェートトレーニングにとりくみ最速を4キロ伸ばしています。加えて体重は91キロながら、全体的に細身な体つきをしている投手。そのためまだまだ球速は伸びると考えられており、伸びしろ期待の素材型となります。

 また今の巨人育成指名で入団した投手のなかで先発として起用されているのは木下選手のみ。先発層の底上げは支配下でも赤星・山田選手を1年目ローテ要員で獲得し、将来のエース候補で石田・代木・花田し、さらに育成でも底上げを狙い、今年育成で獲得した高卒以外の投手は2位の高田選手含め、アマチュア時代は先発で起用されていたことから、育成選手から先発ローテ入りを期待しての獲得となります。

 今の若手に140後半の空振りを取れるストレートを投げられる選手が堀田選手しかおらず、ストレートに力がある投手の育成も課題の一つ。菊地選手は多くのスカウトからストレートを評価された選手であるため、パワータイプの獲得も目的の一つとなります。

 

【1軍起用への課題】

 課題の一つは制球。ストレート・変化球共にばらつきが目立ちます。それでもストレートはある程度ストライクゾーンには入りますが、変化球の制球・精度が春よりも悪化しています。スライダー・カーブは高めに抜けてしまうためストレートでない軌道の球が来れば高めに絞ればよく、カーブは腰の高さに落とせないとストライクをとってもらえず、変化球ではあまり見逃しを奪えていません。

 特にフォークは制球出来ておらず、投げた瞬間に変化してしまっているため打者に届くまでに落ち切ってしまっており、武器として計算できないレベルとなっています。

 右に対してはストレートとスライダーでアウトコースに攻めの投球をできていますが、左に対してはカーブ、スライダーをインコースの厳しいところに投げざるをえず、右よりもストレートに絞られて強振されています。

 ストレートよりも変化球の精度をあげなければストレートの球威が上がっても合わせられてしまうため、変化球全体のコントロール向上が鍵となります。