青学大4年生左腕の北村が7回2/3を7安打1失点の粘投で勝利に貢献し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。
奮起した一因が龍谷大平安から一緒にプレーする1年後輩の中島が3回に先制ソロを放ったこと。「中島が打ってくれたし、何としても勝ちたかった」とギアを上げた。中島は「北村さんを助けたのは初めてですかね」と笑顔。リーグ戦通算4勝目を挙げた北村は「こうなれば何としても勝ち点を取りたい」と闘志を燃やしていた。
【北村選手の紹介】
175センチ73キロ 左投げ左打ち
変化球:スライダー・カーブ・チェンジ
セットから腕を柔らかく使ったフォームから最速144キロ、常時140前半のストレートを投げ込む左腕投手。120後半のスライダー、110キロ台の弧を描くカーブ、120後半の小さく落ちるチェンジアップで打ち取っていきます。
チームでは主に先発で起用。力あるストレートを中心にダイナミックな腕の振りからブレーキの効いたスライダー・カーブを投げ込むことで打者がタイミングをとりづらく、緩急をつけ打ちとっていき、コントロールよくコースに投げ込めることで芯に当てさせない投球を披露しています。4年春のリーグでは防御率リーグ4位の2.25を記録。援護に恵まれず2勝にとどまっていますが、チームのエースとして活躍。
ダイナミックながら制球の良い左腕として注目されます。
【指名への課題】
課題の一つはダイナミックなフォームで投げ込むスライダー・カーブが打者のタイミングを取りづらくしていますが、クイックになるとあまり足を上げなくなるため、スライダー・カーブでタイミングを外しにくくなり、スライダー・カーブはクイックになると変化量もおちるため、変化球で空振りを取りづらくなります。
そのためクイック時の生命線は使いやすいスライダーとチェンジアップになりますが、チェンジは変化量にばらつきがあり、決め球として使う場面では指に引っかかる場面もあるため、引き出しの少なさが課題となっています。
【指名順位予想】
プロの投手としては大きな特徴が無く、もう一回りレベルアップしないと物足りなさが残ります。特にスライダーとチェンジアップが決め球となるため、球速が140前半で変化球種もオーソドックスなものしかないため、平均球速が145前後にならないと上位指名は厳しくなっています。
このため3~4年後の1軍戦力を期待しての獲得となり、育成1~2位が候補となります。実績もあり強豪大学であるため、社会人野球に進んで即戦力を狙える立場であることから、順位縛りを設ける可能性もあります。