5年ぶり30回目出場の近大(関西学生)は阪神糸井、佐藤輝ら、先輩OBに優勝を誓った。
関西学生野球の優勝が決まるとプロで活躍する7選手から計35ダースものボールの差し入れがあった。ナインは御礼の動画を送信。主将の小寺智也投手(4年=龍谷大平安)は「日本一をとる、と送らせていただいた」と明かした。6日初戦はノーサイン野球の和歌山大と対戦。小寺は「何をしてくるか分からない」と警戒した。
近大・小寺智也主将「日本一をとる」関西学生Vでプロ7選手から計35ダースのボール差し入れ - アマ野球 : 日刊スポーツ
【小寺選手の紹介】
181センチ82キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・カーブ・フォーク・カット・チェンジ・シュート
セットから軸足の重心を落とし、タメをつくらずスリークォーターの角度から右腕を柔らかく使った腕の振りから最速147キロ、常時140前後のストレートを投げ込む右腕投手。130キロ前後の縦のスライダーに100キロ台のカーブ、小さく変化するカットボール。打者の手前で一気に落ちるフォークを中心に投げ込んでいきます。
武器はキレのあるスライダーとカットボールのコンビネーション。縦に鋭く落ちるスライダーのとストライクゾーンに落ちるカットボールは見逃し、空振り両方を奪うことが出来、左右問わず安定して使える変化球となっています。
チームでは主にリリーフとして起用。4年春では5試合に登板し自責点はわずか1点のみという安定した成績で活躍。全日本大学野球選手権では先発として起用され、4回2失点といった内容となっています。
変化球で芯を捉えさせないピッチングを武器にさらなる飛躍が期待されます。
【指名への課題】
課題はストレートのばらつきが目立つこと。小寺選手のフォームは勢いをつけた球速を上げるフォームでなく、制球重視の腕の振りを小さくしたフォームですが、ある程度まとまっている変化球に比べ、ストレートは抜け球が目立っています。特に右打者へのインハイへの抜け球が多く、2ストライクまで追い込むものの、決めに行こうとすると力みが表に出てフォームが固くなり、指に引っかかりぬけることが多くなっています。そのせいで四死球率も悪く、4イニングで被安打は2つだったものの、4四死球(内2死球)と自らピンチを招いていました。
それ以外でもストレートはばらつきが多く、武器であるカットボールのために軸として使いたい球種ですが、安定して投げ込めていません。そのため追い込むと球種を絞り込めるため、2ストライクに追い込んでからストライクが取れていません。
【指名順位予想】
カットボールが魅力的な武器ですが、カットボールをいかすためのストレートにばらつきがあり、指にかかった時の角度あるストレートは時々見受けられますが、抜けるほうが多いため、どうしても安定した投球が出来ていません。
小さな変化球が多くしっかりと変化しないと空振りが取れないため、それが4イニングで1奪三振という奪三振能力の低さにつながっています。
防御率はよいものの中継ぎ起用が中心で実績には物足りなさがあり、素材面で見てもパワー型でないにも関わらず中心となるストレートの制球に課題があり、球速も140前後となっています。
社会人チーム入社を期待できる成績であるため育成指名を受けるとは考えられず、現状では指名漏れの可能性が高くなっています。