<全日本大学野球選手権>◇12日◇閉会式◇神宮
首位打者には、打率6割8分8厘で東日本国際大(南東北)の上崎彰吾外野手(4年=青森山田)が輝いた。
「うれしいけど、調子に乗らないように。初心に戻って、足元を見つめ直すのが必要。結果が出ているのは、チームのおかげです。監督をはじめサポートをしてくれた中で結果が出ているので、感謝の気持ちです」と話した。
4試合連続本塁打を放ち、東海大・原辰徳(現巨人監督)や青学大・井口資仁(現ロッテ監督)らがマークした1大会最多3本塁打を更新。大会新記録を達成した。
大学選手権での活躍を踏まえて、ハーレム・ベースボール・ウイーク(7月・オランダ)に出場する大学日本代表の選考合宿に追加招集された。「南東北の代表として行くので、恥じないように全力でやるだけです」と意気込んだ。
【上崎選手の紹介】
174センチ82キロ 右投げ左打ち
ポジション:ライト
大学通算5本塁打、力のあるスイングで長打を量産する左のスラッガー。バットにボールを乗せてライト方向に運ぶバットコントロールに優れ、全国大会では4本塁打を記録しました。また本塁打だけでなくバットコントロールにも優れ、センター方向にもしっかりと打ち返しています。
長打だけでなく率も残せる打者として16打数11安打で打率.688と驚異の打率を残し首位打者を獲得。リーグでも2年生から起用されると、3年秋には1本塁打12打点優秀賞・打点王・ベストナインの3冠を獲得。
全国大会で4本塁打と新記録を樹立したスラッガーとして、さらなる飛躍が期待されます。
【指名への課題】
課題は守備・走塁といった打撃以外の部分。守備については立ち回りがあまり上手いほうではなく、足も速くないためファール線よりのライト前ヒットの捕球にもたついてしまい、ライト前を二塁打にしてしまっています。また送球コントロールも悪く、肩もあまり強いほうではないため、守備の評価は低くなっています。
また走塁でも盗塁自体は企画しているものの盗塁自体はあまり多くはなく、プロ入り後は盗塁もあまり期待できません。
打撃面では安打のほとんどがライト方向への引っ張りの打撃が多く、打撃評価が他の選手となる以上、打てるゾーンに偏りがあると攻め方が確立されてしまうため、レフト方向にも安打を残せるようになることが必要となります。
【指名順位予想】
プロではライト守備も厳しいため、レフト起用をメインに打撃型のスタメンにするときにライトとしても起用する、といった形となります。
全国大会だけ見ればスラッガーとして期待できますが、リーグ成績では打率も2割中盤で本塁打もあまり打っておらず、打撃も期待を込めての指名となるため、上位指名は厳しくなっています。
指名順位は打撃の伸びしろ期待のみとなるため、育成1~2位が指名候補となります。打撃評価が高い選手はなかなか育成指名に残りませんが、上崎選手の場合リーグ成績が微妙なため、打撃評価も期待値込みで不明瞭な部分が多いため、順位は低くなっています。