読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

横に逃げる球が武器の変則左腕 慶応大 森下 祐樹選手 大卒左腕投手

大学野球オープン戦(1日、慶大3-2専大、慶大G)慶大はリーグ戦登板経験のない左腕・森下祐樹投手(3年)が先発し、6回1安打無失点、2四死球奪三振に抑えた。9日に開幕する東京六大学春季リーグ戦での登板へ期待を膨らませた。

「今まで結果がほしくて、コースを狙い過ぎていた。〝シングル(安打)OK〟と打たせてとるようにした」。179センチ、81キロで米子東高出身。直球の最速は143キロをマークしたことがあるが、この日は制球重視をテーマにカットボールやチェンジアップなども有効に使って好投した。

堀井哲也監督は「増居に続いて、左の先発候補のひとりに加わってくれればと思っている。きょうのようにストライク先行でいけば、野手のリズムもよくなってくる」と開幕カード(東大戦)での起用も示唆した。

慶大・森下祐樹が6回無失点 リーグ戦初登板へ期待 専大とのオープン戦 - サンスポ

 

【森下選手の紹介】


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179センチ81キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ・カット

 

 セットから膝を大きく曲げ重心を低く落とし、スリークォーターよりも低い角度から投げ込むフォームから最速143キロ、常時130後半のストレートを投げ込む左腕投手。120キロ前後のスライダー、100キロ台のカーブ、120キロ台のチェンジアップを投げ込んでいきます。

 武器は左打者の外に逃げていくストレートとスライダーのコンビネーション。アウトコースぎりぎりに投げ込むストレートと外に小さく変化するスライダーを組み合わせ見逃しを奪っていきます。

 チームでな主に中継ぎで起用。3年までは先発は増井・外丸選手の2枚看板に加え、リリーフでも橋本・渡部選手が安定していたため2試合の登板に留まるも、リリーフ2枚看板が卒業したため、新たな変則左腕中継ぎとしてさらなる活躍が期待されます。

 

【指名への課題】

 課題はクイックになると大きく落ち込む出力。ランナーが無い場面ではストレートの球威があり右打者に対してはクロスファイアで投げ込めていますが、クイックになるとストレートの出力が落ちるだけでなく、チェンジアップも変化量が落ち込むため、無理に球速を取り戻そうと力みが生じ抜け球が増えるだけでなく、右打者から低めを捉えられて失点するようになっています。

 変則フォームは故障による負担箇所の分散や軽減、また当初の投げ方では通用しなくなったりイップスに陥ったりしての打開策を求めてのフォーム変更の場合が大半のため、オーソドックスから変則に変わることはあれど、変則からオーソドックスに戻って成功する例は少なく、伸びしろは小さいと判断されてしまいます。そのため変則型は即戦力と判断されなければ指名は厳しいものとなっています。

 

 

【指名順位予想】

 即戦力として評価するには新人戦での登板が大半で、公式戦では6試合のみと物足りないものとなっています。また変化球もクイックになると出力が落ち決め球に欠ける内容になることから、現状では指名漏れの可能性が高くなっています。

 社会人に進んで左の変則の課題である、左投手へのインコース対応とチェンジアップの精度アップが必要となります。残り1年でこれらの課題をクリアできる可能性は低く、東京六大学は投手での育成指名は大きな故障、致命的なスランプが無ければ前例が少ないため、育成指名の可能性も低くなっています。