読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

最速154キロの速球で押していくパワー投手 セガサミー 古屋敷 匠眞選手 社会人右腕投手

球春到来を告げる「第76回JABA東京スポニチ大会」は、6日に開幕する。社会人デビューとなる注目の新人選手を紹介する第1回は、セガサミーの法大出身の古屋敷(ふるやしき)匠真投手(22)。最速154キロ右腕が新たなステージでの活躍を目指す。
 守りの野球で躍進するセガサミーに、頼りになる即戦力右腕が加入した。最速154キロの直球を武器にする古屋敷は「最初にインパクトを与えることでチーム内の立ち位置が変わる」と初めての公式戦となる今大会でのブレークを誓った。

 東京六大学リーグの法大でプロ入りを目指した昨年、新型コロナウイルスの影響をもろに受けた。左腕・山下(ヤクルト1位)、経験豊富な右腕・三浦(DeNA4位)と同学年。古屋敷は両者を上回る球威が魅力でドラフト指名が期待されたが、8月に新型コロナウイルスに感染した。隔離を経て復帰したが「焦って一気に調子を崩してしまった」と球速は150キロ台から140キロ台中盤まで落ちた。大学最終シーズンだった4年秋は5試合に登板し、防御率5・14。ドラフト当日の10月11日は、野球部のミーティングルームで指名を待ったが名前は呼ばれなかった。

 プロ入りをかなえた山下と三浦からは「2年後待っているからな」と言葉を掛けられた。法大からは巨人5位指名の外野手・岡田を含めて3人がプロ入り。古屋敷は社会人野球の強豪に進み「悔しい思いをしたから頑張れる。1軍で活躍できる状態でプロに行きたい」と目標を高く引き上げた。

 チームの都市対抗最高成績は18、20、21年の4強。壁を越えるためには投手陣の厚みが鍵となる。大学時代は0勝に終わった右腕。「チームを勝たせる投手になりたい」と白星量産を狙う。(柳内 遼平)

セガサミー・古屋敷匠真投手 指名漏れ悔しさ胸に飛躍誓う最速154キロ右腕― スポニチ Sponichi Annex 野球

 

【古屋敷選手の紹介】

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178センチ90キロ 右投げ日理内

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ・フォーク・カット・スプリット

 経歴:八戸工業ー法政大ーセガサミー

解禁年:2023年

 

 大きく足を開いたセットから上半身を突っ込ませオーバースローの角度から振り抜くフォームから最速154キロ、常時140後半のストレートを投げ込む右腕投手。120後半のスライダー、130キロ台のフォーク、130キロ台のチェンジアップを投げ込んでいきます。

 武器はわかっていても空振りをしてしまう非常に勢いのあるストレート。投球内容はとにかくストレートで押していくパワースタイルですが、それでも15(2/3)回を投げ14奪三振と高い奪三振能力を誇っています。

 チームでは主に先発・中継ぎ両面で起用。法政大時代はイップスに悩まされ4年間でわずか13試合の登板にとどまるも、セガサミーでは1年目から中継ぎで起用され結果を残すと、解禁年である2年目は先発・リリーフで起用され高い信頼を得ています。

 ストレートに魅力のある速球派右腕としてさらなる活躍が期待されます。

 

【指名への課題】

 課題はフォームの再現性の低さとばらつき。古屋敷選手のフォームは投げ込むゾーンや球種によって変わってしまっており、低めのストレートや変化球は上体を倒したままで投げ終わり、高めのストレートは投げ終わったあとに上体が戻っています。
 変化球を投げる際は腕の振りが緩くなって甘いところに投げ込んでしまうことが時々あり、ストレートと同じ振りで投げれてもコントロールにばらつきがあるためボールゾーンに抜けてしまうか、高めに抜けファウルされてしまい三振を奪えないなど、変化球を武器にできていません。
 このため球種はほとんどがストレートのみ。変化球はほとんど決め球としては使えていません。

 

 

【指名順位予想】

 ストレート一本に絞っても打ち損じてしまうほどのストレートは魅力ですが、ストレート以外が球種として安定しないのは大きな課題であり、そのストレートもばらつくうえフォームの再現性の低さから安定しないことも課題となります。プロ相手ではいくらストレートが速くても対応されてしまうため、最低でも3球種は必要となります。

 現状では指名漏れの可能性が高くなっています。今後は持ち球であるスライダーと法政大時代に武器としてスプリット。この2球種が安定しフォームが一定になれば3~4位と即戦力中継ぎ候補となります。