読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

角度のある投球で攻める先発左腕 帝京大 宮田 率生選手 大卒左腕投手

 

【宮田選手の紹介】


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178センチ82キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ

 

 セットから足を上げると同時に肘を上げ、高い位置から角度をつけて振り下ろすフォームから最速145キロ、常時140前半のストレートを投げこむ左腕投手。120キロ台のスライダー、100キロ台のカーブ、130キロ台のチェンジアップを投げ込んでいきます。

 武器はオーバースローに近いほどの鋭い角度で投げ込む威力のあるストレート。140キロ台ながら右打者に食い込んでくるストレートを中心に、ブレーキの効いたカーブとまっすぐ落ちるチェンジアップを組み合わせ打ち取っていきます。

 チームでは主に先発で起用。4年生から本格的に起用されるようになると、3試合全て先発で投げ1勝1敗防御率2.90と好投。21イニングを投げながら四死球数はわずか5と、ストライクゾーンで勝負できるピッチングを披露しています。

 角度を武器に投げ込むダイナミック左腕としてさらなる活躍が期待されます。

【指名への課題】

 課題は対右の生命線となるチェンジアップの精度。宮田選手は角度のある投球スタイルながら、左打者よりも右打者を苦手にしているタイプ。左に対しては外に投げ込むストレートとスライダー・カーブを低めに投げ込み安定して打ち取っています。

 一方で右打者に対して有効となるチェンジアップでは変化しすぎてしまうため空振りが奪えず、2ストライクまで追い込み打者がゾーンを広げたタイミングでようやくストライクが取れるかどうかになっています。

 角度がある左腕が使うチェンジは、右打者のアウトコースに投げ込む、ストレートを見せ球にした誘い球として使うことで有効になりますが、宮田選手のチェンジは真っすぐ落ちてしまうため、インコースに投げる球になっており、見逃されやすくカウントを悪くしています。

 またクイックになると肘を上げる動作がなくなることで角度がつかなくなり、ランナーがいないときに比べると高さが甘くなり、変化球も変化量が落ちるため打者が誘われなくなっています。

 

【指名順位予想】

 カーブとスライダーが決まるときは調子がよく有利に投げられますが、真ん中付近に集まる日は突然崩れ大量失点してしまう不安定さもあり、クイックになると腕の角度が低くなるため、なかなか空振りを奪えず打ち損じ待ちになっています。

 本格稼働が4年生からなので、今の持ち球を考慮すると平均球速が3~5キロ伸び、まっすぐ落ちるチェンジで空振りを奪えないと指名は厳しいものとなっています。現状では指名漏れ候補。3~5キロ上がれば、実績は少ない中継ぎ候補で6~7位になります。