逆転を許した五回。一死二塁でなおも続くピンチに、仲間がマウンドへ駆け寄った。「ここで抑えなければ」と自分を奮い立たせたが、加藤学園の強力打線につかまり5失点で降板した。「相手にうまく対応され、当てられてしまった」と唇をかんだ。
球の重さと速球が持ち味で、昨秋の県大会は背番号1を背負うも2回戦で敗れた。春の大会前には右肘を痛めマウンドに上がれず、チームも初戦敗退。「みんなに迷惑をかけた。夏に必ず恩返しをしたい」と、全力を注いできた。ウェートトレーニングとネットスローに地道に取り組み、投球フォームを固め直した。獲得した背番号は11だったが、強豪・加藤学園との大一番を託された。
公式戦での復帰2戦目となるこの日は、自己最速に迫る146キロの直球を記録するなど手応えを感じる立ち上がり。スライダーとフォークを決め球に、四回まで毎回三振を奪い無失点に抑えた。
降板後、チームメートらは「絶対に逆転するぞ」と声を張り上げたが、悔しさのあまりベンチから声が出せなかった。浜松開誠館は終盤に粘りを見せるも最終回で1本が出ず惜敗。「自分の失点で負けてしまった」と目に大粒の涙を浮かべた。それでも3年間を振り返り、「頼れる仲間たちに支えられてここまで来られた」と声を振り絞った。
【塚田選手の紹介】
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187センチ86キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・フォーク
ノーワインドアップから大きく足を上げた後タメを作り、上半身をファースト側に傾けながら軸足を曲げ、オーバースローで投げ込むフォームから最速147キロ、常時140前半のストレートを投げ込む右腕投手。130キロ前後のスライダー、120キロ台のフォークを投げ込んでいきます。
武器は指にかかった威力のあるストレートと変化球のコンビネーション。持ち球は少ないものの、スライダーは落差のある縦の変化で、フォークは打者の手前ですっと落ちるストレートに似た軌道で落ちるため、2球種とも決め球として機能しています。
チームでは主に先発で起用。地方大会では2試合を投げ8(1/3)回8奪三振8失点で防御率8.64となっています。
春までは投手兼一塁手で起用され、野手としても能力が高かった選手ですが、現在は投手一本で勝負。肘痛で実戦復帰は夏からだったため実績が乏しい状態となっています。
大型ながらしっかりと腕が振れ決め球も持つ右腕として、さらなる成長が期待されます。
【指名への課題】
課題はセット時のコントロールの悪化。塚田選手はランナーが出てセットになるとリリース後がファースト側に傾く癖があり、特に右打者に対しては変化球が外にすっぽ抜けてしまい、変化球でなかなか空振りが奪えなくなっています。
このためランナーが出ると上半身が倒れるのを防ぐため、ストレートに比べ変化球を投げるときの腕の振りが弱くなり、せっかく右打者のインコースに向かった投げられた変化球も落ちきれずに捉えられています。
そして左打者になるとファースト側に抜ける=死球になるため、ランナーがいるとより体の動きを抑えたフォームになり、変化球があまり変化せず高めの打ちやすいコースに集まっています。
【指名順位予想】
スカウトからは野手評価の方が高いものの本人が投手一本で絞っているため、プロ入りは投手になる可能性が高くなっています。
投手としては実績が非常に乏しくまだ粗削りであるものの、大型投手の課題であるしっかり腕が振れる点。そして落ち球を持っている2点があるため、素材としての評価は高くなっています。
ただフォームを制御しきれていない点と、動きが大きいためスタミナ切れが早いのが今後の課題。現状では育成4~6位となります。

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