24日、第107回全国高校野球選手権宮崎大会準決勝 宮崎商6―5富島)
決勝への道が近づいているように見えたのは、一瞬だった。
5点あったリードは七回を終えて2点に。富島の捕手、岡村了樹(りょうじゅ)主将(3年)は八回、今大会4試合目の先発の神田蒼空(そら)投手(3年)がいるマウンドへ駆け寄った。宮崎商の1番打者・日高有希也選手(3年)が打席に入る前だ。
「相手は県内ナンバー1の打者。おれのミットだけ信じて投げろ」。そう告げ、神田投手の「背番号1」がある背中を、ポンとたたいた。
だが日高有選手も、次の打者も、疲れが見え始めた神田投手の球が少しだけ甘く入ってくるのを見逃さなかった。
連打を浴び、4番・水谷友哉主将(3年)には変化球を右前へ運ばれ、逆転を許した。
富島のベンチからは九回まで、仲間の「逆転の富島!」「こっからだ!」との声が途切れなかったが、逆転はならなかった。
試合後、岡村主将は「(神田投手は)ミットを信じて投げ抜いた。それでも打たれた。だからありがとうという気持ちと、申し訳ない気持ちがある」とエースを思いやった。
【神田選手の紹介】
富島高校の神田蒼空③
高卒プロっぽくないが大学のリクルート担当からは人気が出そうな右腕。既に直球も140弱をコンスタントに記録しておりフォームと直球が魅力的。女房役の岡村了樹が捕手として良さを引き出しているとも見えるし彼がいるから捕手として深みが出ているのかもしれない。4年後が楽しみ pic.twitter.com/adaHuxYSe6— Taro J (@taroJ_official) May 25, 2025
179センチ78キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・カーブ・チェンジ
セットからしっかりをタメをつくり右腕をしならせ、スリークォーターよりも高い角度で力強く振りこむフォーム最速143キロ、常時140前半のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台のスライダー、100キロ台のカーブ、120キロ台のチェンジを投げ込んでいきます。
武器は巨人・戸郷選手を思わせるような特徴的な腕の振りから繰り出される伸びのあるストレート。さらに100キロ台の非常にブレーキが効いたカーブでカウントを稼ぎ、縦のスライダーで打ち取っていきます。
夏の地方大会では4試合すべてを先発として投げ抜く鉄腕ぶりを披露。4試合34回自責点10で防御率2.65となっています。1年生から起用されるフル回転の鉄腕右腕として、さらなる成長が期待されます。
【指名への課題】
課題はストレート・カーブ以外の変化球の精度。神田選手の配球割合はストレートが5割、スライダーが4割で残りがスライダー、チェンジという極端な内容。特にチェンジアップはほとんど投げられておらず、投げても外に抜けとても計算できる球ではありません。
そのため軌道が明らかに異なるスライダー・カーブはカット前提で、ストレートに絞られて痛打されています。直球に近い落ち球がないためストレートにしっかり踏み込まれており、ストレートもギアを入れると力んでフォームが崩れ外に抜けてしまうことがあるため、魅力であるストレートが一番打ち込まれています。
【指名順位予想】
一年生からフル回転しており、先発としてのスタミナは十分。ただ良くも悪くもまとまっているタイプで高卒ではあまり好まれません。そして総合型ながら球種によって精度にばらつきが目立つ点もマイナスポイント。総合型は球種で絞らせない投球が求められるため、変化球の習得・精度アップがなかなかうまくいかないとみられれば、指名は遠のきます。
そして1年生から起用されているため実績はあるため、一気に伸びる可能性は低く、伸びしろがあまり期待できません。
そのため高卒よりも1年目から投げさせられるため大学・社会人の方が好まれるタイプで、伸びしろよりも即戦力で指名を狙いたいタイプ。このため現状では指名漏れの可能性が高くなっています。


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