読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

抜けてもバットを振ってしまう直球が武器 光高校 升田 早人選手 高卒右腕投手

◇27日 センバツ高校野球大会3回戦 山梨学院7―1光(甲子園)
 プロ注目の右腕が大きな収穫を得てセンバツを去った。先発した光(山口)の最速143キロ右腕、升田早人投手(3年)は中盤に失点を重ねて8回途中を8安打7失点。甲子園初勝利に続く2勝目とはならなかった。
 初戦と比べて肌寒かったため球速にこだわるより丁寧な投球を意識。4回まで1失点に抑えたが、5回に勝ち越しの適時打を浴びると後続にもつなげられて2点差に。「あそこで切れていれば…」と試合の流れを渡したイニングを悔やんだ。
 高校入学前は最速は125キロ。入学後は1985年夏の決勝で「KKコンビ」擁するPL学園(大阪)に敗れた宇部商(山口)のエースで、現在は光のコーチを務める田上昌徳さんの指導を仰いできた。この日の試合前も左肩が内に入る“悪癖”を「それだけは忘れるなよ」と助言を受けて勝負のマウンドに立った。
 初戦の彦根総合(滋賀)戦は99球で完封し、プロスカウトからの評価も急上昇。「自分の進路は自分で切り開くしかない。必ず夏は山口大会を制し、甲子園に戻ってきたい」。再びこの地で自らの評価を上げてみせる。

「必ず夏は戻ってきたい」光のプロ注目右腕・升田早人は中盤に失点重ね敗退【センバツ】:中日スポーツ・東京中日スポーツ

 

【升田選手の紹介】


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181センチ76キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ

 

 ノーワインドアップから小さく体を捻り、軸足を曲げ重心を落とし、オーバースローよりも低い角度での強い腕の振りから最速143キロ、常時130後半のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台の縦のスライダー、100キロ台のカーブ、小さく落ちるチェンジアップを投げ込んでいきます。

 武器は伸びのあるストレート。右打者のインコース高めにシュート回転するように伸びるストレートは高めに抜けた球でも思わずスイングしてしまう球威があり、彦根総合戦では9回11奪三振を記録。また地方大会では決勝戦までの8試合すべてに先発し、うち6試合で完投を遂げるスタミナも魅力となっています。

 スカウトからも角度のある直球を評価されており、さらなる成長が期待されます。

 

【指名への課題】

 課題の一つはアウトコースへの抜け玉の多さ。インコースに対してはしっかり踏み込んで投げられるのに対し、右打者へのアウトコースは投げた後の体勢が崩れてしまうため抜け球になったり、体が流れボールが大きく外れてしまう場面が多くなっています。特にスタミナが切れる5回以降は下半身がもたずに流れてしまうため、インコースに比べ腕の振りが弱くなり、変化球が甘く入る。ストレートの球威が落ち踏み込まれライト方向へ運ばれていました。

 チェンジアップのまだ甘いためストレートとスライダーに2種に限られてしまい、スタミナが切れ制球と球威が落ちると空振りが取れず、高めに浮いた球を痛打されています。現状では投球術の引き出しが少なく、スタミナが課題となる中盤からの強打者攻略がカギとなります。

 

 

【指名順位予想】

  現状ではストレートが魅力であり投手向きの体つきではあるものの、まだ今後の伸びしろに期待といった評価。ある程度強打者が揃う強豪相手では大量失点してしまう試合内容が多いため、現状のストレート押しでは中盤に崩れてしまうことから、ストレートの球威アップだけでなく、変化球の精度を上げ、ストレート以外でも空振りやカウントを整えられる投球術を身に着ける必要があります。

 指名順位としては現状では育成5~7位の可能性が高くなっています。5回以降でもコントロールが安定するスタミナをつけられるか、スライダーとチェンジアップの精度が上がり決め球として使えるようになれば、育成2~3位となります。