ダイナミックなオーバースロー 作新学院 後藤 遥斗選手 高卒右腕投手

(24日、第108回全国高校野球選手権栃木大会準決勝 佐野日大5―0作新学院)

 「投手戦になる。やるしかない」

 5年ぶりの優勝を狙う作新学院の先発マウンドを任されたのは背番号11の後藤遥斗(3年)だった。

 課題としてきたのは立ち上がり。一、二回は無失点に抑え、テンポの良い投球で流れをつかんだ。三回には四球や野手の失策などで2点を失ったが、四回は打者3人でしのぎ、五回2死二、三塁のピンチでは、最後は三振で切り抜けた。八回途中まで投げ抜き、佐野日大の強力打線を3失点に抑えた。

 大舞台でも動じない自分をつくろうと、相手校の大応援団の映像を動画サイトで探し、通学途中に加え、入浴中にまで応援の音を繰り返し聞いた。ピンチを切り抜ける場面を思い描き、イメージトレーニングを何度も重ねた。土台となる体づくりにも余念はなかった。筋力強化を続け、180センチの堂々とした体格は、味方に安心感を与える存在になった。

 甲子園への夢は届かなかったが、小針崇宏監督は「これまでの成果が全部でた」と、背番号11の好投をたたえた。

強力打線を3失点に抑え 入浴中もイメトレ重ねた作新学院・後藤投手:朝日新聞
(24日、第108回全国高校野球選手権栃木大会準決勝 佐野日大5―0作新学院) 「投手戦になる。やるしかない」 5年ぶりの優勝を狙う作新学院の先発マウンドを任されたのは背番号11の後藤遥斗(3年)だ…

後藤選手の紹介

180センチ81キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジアップ

 セットから大きく足を上げ反動をつけ、肘を伸ばしオーバースローの角度から投げ下ろすフォームから常時135前後のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台のスライダー、100キロ台のカーブ、120キロ台のチェンジアップを投げ込んでいきます。

 武器は高い角度から投げ下ろす球威のあるストレート。非常に角度がついており、テンポよく投げ込むストレートとブレーキが利いたカーブの緩急をきかせたコンビネーションで打ち取っていきます。また縦に落ちるスライダーと外に逃げるチェンジで空振りを奪います。

 チームでは先発・中継ぎ両面で起用。地方大会では3試合を投げ、17回13奪三振9四死球4失点防御率2.12となっています。

 筋力アップで安定感が増した長身右腕として、さらなる活躍が期待されます。

指名への課題

 課題はクイックになると再現性と安定感に欠ける点。後藤選手のフォームはダイナミックなオーバースローですが、このフォームはリリースまでに時間がかかるうえクイック対応が難しいため、ランナーが出た際の投球スタイルが課題となります。

 後藤選手の場合常時クイックで投げることでランナーが出てもあまりフォームが崩れないようにしていますが、投げ急いでいるためにリリースポイントや球離れのタイミングがばらけており、ストレート、変化球が全体的に高めに集まりやすくなっています。

 特にスライダー、チェンジアップが影響を受けており、投げ下ろす角度が下がってしまいあまり変化せず高めにすっぽ抜けるような投球が増えています。下半身が球離れまで耐えられるかが鍵のため、スタミナが切れてくると支えきれず腕の角度が変わってしまい、変化量とコントロールが落ちています。

指名順位予想

 カウント球はカーブがあるものの、決め球となりうるスライダー、チェンジはまだ精度に課題を残しており、相手のレベルが上がりストレート押しが厳しくなると、奪三振能力が落ちています。

 作新学院から直接指名された選手は直近でも16年の今井達也選手まで遡るほどプロ志望届を提出する割合が少ないため、まだ荒さのある後藤選手はプロ志望を出さず進学で即戦力を狙う可能性が高くなります。

 現状では荒さが目立ち決め球といえる魅力のある球がまだなく球速も130前半も多いため、指名漏れの可能性がたかくなります。

 

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