巨人の育成左腕・グズマン選手はどのような投手か。現状と課題について

プロ経験のない異色の18歳が巨人に入団した。グズマンは身長189センチで細身ながら、長い手足と柔軟性を生かしたフォームから最速94マイル(約151・3キロ)を繰り出す左腕。曲がりの大きいスライダー、スプリット、シンカーを操る。

 「球速と三振を取れることが一番良いところ。レベルの高い野球ができることが(日本を選んだ)一番の理由。一日一日、全力を尽くして練習に取り組んで、一日でも早く支配下を目指したい」

 憧れは史上最速105・8マイル(約170・3キロ)を誇るチャプマン(Rソックス)。投球フォームも参考にしているという。

 「(チャプマンは自分が)子どもの頃から有名。スピードやフォームに憧れていて、フォームはイメージして投げるようにしています。もちろんスピードも同じように上げていきたいけど、とりあえず100マイル(約160・9キロ)まではいきたい」

育成から目指せチャプマン!プロ経験なし最速151キロのドミニカン左腕グズマン - スポーツ報知
巨人のファーム選手の今を伝える「From G」。第12回はドミニカ共和国出身の育成新外国人、フランシス・グズマン投手(18)。グズマンは最速150キロ超のサウスポー。6月に球団が同国で実施したトライ

グズマン選手の特徴

189センチ90キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・スプリット・シンカー

 セットから長い腕を大きく伸ばし、オーバースローの角度で上半身を捻りながら投げ込むフォームから最速151キロ、常時130後半のストレートを投げ込む左腕投手。

 25年6月にドミニカで実施したトライアウトに合格し、大型内野手のフェリス選手とともに入団。入団当時は18歳と非常に若く、プロ公式戦経験は0ながら投手向きの素材と奪三振能力の高さを評価されています。

 3軍デビューは2025年9月7日の千葉SSとの練習試合。1/3回を投げ4四死球3失点と大乱調のデビュー戦となりました。

2年目は3軍で8試合で起用され、5(2/3)回を投げ9奪三振21四死球5自責点で防御率7.94となっています。

グズマン選手の投球スタイル

 グズマン選手の武器は角度のあるストレート。長身に加え腕の長さ、そして角度をつけた投球フォームで130後半ながら非常に力があるストレートを投げ込んでいます。

 変化球はあまり投げ込んでおらず、ストレート一本押しのパワースタイルながら、5(2/3)回9奪三振で奪三振率14.29と、3軍投手の中では3位の奪三振率となっています。非常に角度があり荒れ球なため打者が狙いを絞れず、コースの予想がつかないため見逃すことが多くなっています。

グズマン選手の課題

 グズマン選手の投手としての課題ですが、絞るのが難しいほどに課題だらけの選手です。本当に巨人は素材面の伸びしろ1点で獲得したのだとわかるほどに、ありとあらゆる面に課題を抱えています。

 一つ目がコントロール。グズマン選手の球種割合は9割以上がストレートという、変化球の精度どころか変化球を投げているところを見れないという内容。それにもかかわらずストレートは大きくばらつきが目立ち、特に高めにすっぽ抜けることが多くなっています。

 原因の一つがフォームの再現性の悪さ。グズマン選手は腕の角度が異なるというレベルではなく、腕を振りかぶる際の右足の幅もバラバラで、球場によってはマウンドに合わず転倒してすっぽ抜けるほど。リリースポイントもばらばらなためストレートの角度も安定感がなく、これが投球回の4倍以上の四球の原因となっています。

 二つ目がランナーが出ると対応策がないこと。グズマン選手はクイックも通常のフォームとほぼ変わらず、牽制はできるものの投球始動に似せた牽制でなく、全く足を上げずいきなり牽制するスタイル。そのため一度足を上げてしまえば牽制が来ないため、ランナーが余裕をもって盗塁出来ています。

 足を上げれば牽制されないことを逆手に取りアウトにした場面はあったものの、牽制もかなりがくがくとした動きでスムーズとはいえないため、2軍レベルに上がるとランナーにかき乱されて崩されるのが目に見えています。

今後について

 技術面ではかなりの課題を抱えており、1~2年で支配下を勝ち取れるタイプではありません。2年目で19歳と編成側も時間がかかることを承知で獲得している選手のため、すぐに2軍を急がれる選手ではありません。

 ただしグズマン選手より年下で入団したティマ選手は21年2月に入団し、24年には2軍公式戦で本格起用されています。ティマ選手はメジャーからもその素材を評価されていた選手のため期待値は異なりますが、野手より起用しやすい投手である以上、グズマン選手も3年後が一つの基準となります。

 25年に入団した選手のため、4年後の29年には2軍で先発なら5試合以上、中継ぎなら20試合以上起用されるまでに上り詰めなければ、戦力外候補となってしまいます。

 

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