読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

まとまりのある投球で試合を作れる右腕 大阪経済大 林 翔大選手 大卒右腕投手

<関西6大学野球:大経大7-3神院大>◇17日◇第3節2回戦◇わかさスタジアム京都

大経大が連勝で勝ち点を挙げた。開幕4連勝とした。

1-2の3回に石平創士捕手(2年=智弁和歌山)のソロで反撃開始。この回に追いつくと、3回には柴崎聖人外野手(3年=岐阜第一)の中越えソロで勝ち越し。その後も着実に得点を重ねた。

リーグ戦初本塁打の柴崎は「感触はよかったけど入るとは思わなかった。初回にチャンスで見逃し三振に倒れていたので積極的にいこうと思った」と納得の表情。8回にも適時二塁打を放ち、快勝に貢献した。

最後2回は林翔大投手(3年=乙訓)が連日の好救援で締めた。来年のドラフト候補に挙がる最速148キロ右腕は球威、制球とも申し分なし。「大事な場面を任されてもらっている。試合途中から作るのは難しいが、3人で抑えるつもりで投げています」と語った。

チームは4試合で33得点と打線が好調。投打がかみ合ってきた。プロで豊富な指導経験がある高代延博監督(68)は「取り組んでいる成果は出てきているのかな。まだまだこのままではダメだけど、最終節で対戦する大商大と勝ち点を取った方が優勝というところまで持っていきたい。選手には2位でも6位でも一緒という気持ちでやってもらいたい」と意気込んでいた。

大経大が開幕4連勝 ドラフト候補の林翔大が連日の好救援「3人で抑えるつもりで投げている」 - アマ野球 : 日刊スポーツ

 

【林選手の紹介】


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176センチ80キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・カット・チェンジ・フォーク

 

 セットからしっかりタメを作り、軸足を曲げスリークォーターの角度で投げ込むフォームから最速150キロ、常時140前半のストレートを投げ込む右腕投手。130前後の横に逃げるスライダーに110キロ台のカーブ、130キロ台のカットボール、130キロ台の小さな変化のチェンジアップ、130前後のまっすぐ落ちるフォークを投げ込んでいきます。

 武器はどの球種も安定して投げられる投球術。140中盤のストレートを中心に左打者にはフォークとチェンジ、右打者にはカーブとスライダーを組み合わせ打ち取っていきます。

 チームでは主に先発で起用。1年生から中継ぎとして起用され結果を残すと、翌年から先発として起用。オフにフォークを覚え制球の安定感を増すために下半身強化に取り組んだことでコントロールが向上。監督から安定して試合を作れる選手と評価されるまでになりました。

 投球術に長けたまとまった選手としてさらなる成長が期待されます。

 

【指名への課題】

 課題は対左への対応。右の被打率は1割程度に抑え込んでいますが、左打者からは3割前後打たれており、内容もフルカウントになるなど球数を要しています。まだストレートの平均出力は140前半から中盤とばらつきがあり、クイックになると140前後まで落ちることも珍しくありません。チェンジ・フォーク系の球も指に引っ掛かりやすくなっており空振りを奪えておらず、力んで浮いてしまう高めを狙われ失点しています。

 右打者に対してはアウトコースへのカーブ、インコースへのストレートとチェンジで勝負できているものの、スライダーが地面に叩きつけるような制球しきれていないものが多く、ランナーがいると捕逸の恐れがあり使えなくなっています。カーブはカウント球のためタイミングを合わせられセンター方向に打ち返されているため、プロ入りを目指すためには右打者への決め球としてスライダーの精度アップが求められます。

 

【指名順位予想】

 タイプとしては先発向き。そして即戦力としてみるには出力を安定させて常時140中盤を投げられるようにならなければなりません。現状では140中盤から後半を出すシーンこそあるものの、それはギアを上げた時でコントロールがばらけるため、基本は140前半で出力不足となっています。

 現状の評価は即戦力ではないものの2~3年後さらに体が出来て球速が上がり、スライダー・フォークが安定すれば1軍先発を期待できるくらいにはまとまったタイプのため、評価は育成1~2位候補。1年先輩の津田選手(阪神6位)はリーグで安定して1点台の成績を残して下位のため、実績・出力で劣り決め球に至るまでの変化球がまだない林選手の評価はそれよりも日憂くなっています。