読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

巨人支配下外国人8人問題は言われるほど問題なのかを考える

 

巨人は29日、新外国人として前マリナーズ、ライアン・クック投手(31)の獲得を発表した。メジャーで球宴に選出されたこともある大型右腕で、球団は抑え候補として期待を寄せる。

 現時点で来季の支配下登録の外国人は8人。マシソン、クック、ヤングマンメルセデス、アダメス、ゲレーロ、ビヤヌエバ、マルティネスとなっている。1軍の外国人枠は「4」。投手だけ4人、もしくは野手だけ4人という使い方はできない中、8人で4枠を争う超激戦となる。

 18年の巨人は開幕をマシソン、カミネロ、マギー、ゲレーロで投手2人、野手2人でスタート。ヤングマンが開幕2軍だった。6月15日にゲレーロがコンディション不良で登録抹消。翌16日に、育成選手から支配下登録されたばかりの救援右腕アダメスが1軍に昇格した。6月30日にはカミネロが不振のため登録抹消、翌7月1日にヤングマンが1軍登録されて先発した。7月10日にはアダメスが登録抹消、育成から支配下登録されたばかりのメルセデスが先発要員で昇格した。

 後半戦に入ると、7月26日にヤングマンが左手骨折で登録抹消となり、翌27日に育成から支配下登録された両打ち内野手のマルティネスが1軍に昇格。同29日にはマシソンが左膝痛のため登録抹消、アダメスが昇格した。8月26日にゲレーロが1軍復帰してマルティネスが登録抹消。シーズン終盤の1軍外国人はメルセデス、アダメス、マギー、ゲレーロの4人で戦った。

 来季の開幕戦、1軍登録されている外国人選手は誰になるか。首脳陣の起用法もポイントになりそうだ。

【巨人】どうなる来季の外国人枠争い…4枠に8人の超激戦 : スポーツ報知

 

 

 

【19年の支配下外国人について】

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引用:読売巨人軍公式サイト

 18年に支配下登録されると先発ローテとして活躍したメルセデス選手に加え、来年に期待を持たせる結果を残したヤングマン選手。セットアッパーマシソン選手の後釜として支配下されたアダメス選手に打線の強化として獲得されたゲレーロ選手に身体能力型のマルティネス選手が支配下として登録されていました。

 ここに加え、19年には新たなスラッガーとしてビヤヌエバ選手を獲得。さらに退団したカミネロ選手に代わる守護神としてクック選手を獲得しました。これにより19年の巨人の支配下外国人は8人となり、新規獲得の育成外国人を含めると10名体制となりました。

 

【実は外国人枠は言うほど圧迫されていない】

【アダメス選手とマルティネス選手について】

 ここで問題となるのが1軍の外国人登録枠は4人。それに対し支配化外国人は8人でどのように選手を選ぶのかという点となります。飼い殺しなんて声もありますが、実は起用する選手についてはその実情を鑑みると自ずと絞られてきます。

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引用:読売巨人軍公式サイト

 まず候補から落ちるのがアダメス選手、マルティネス選手。アダメス選手は逼迫した中継ぎ事情の中で支配下登録され起用こそされたものの、制球に課題がある点はまだ直っておらず、変化球が少ないカミネロ選手なんて評価されるほどです。18年1軍成績が32イニング21死四球であることからも伺えます。残念ながら1軍で無理して起用するほどの評価はまだなく、年齢もまだ24歳と若いため、19年はファームの中継ぎもぎりぎりの状態であることが予想されることからファームでコントロールの改善を図りながら起用することとなります。

 またマルティネス選手はアダメス選手以上に課題を持っています。それは守備の安定性と三振数の多さ。さらにマルティネスは内野起用されていますが、現在の巨人は内野はそれほど逼迫しておらず、三振の多いマルティネス選手を枠を使って起用する理由もありません。去年の1軍起用も坂本、吉川尚選手と内野の怪我人が続く中でのスクランブル起用だったことから、この2名は1軍競争枠からはずれています。

ヤングマン選手も2軍スタートの可能性が高い】

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引用:読売巨人軍公式サイト

 1軍起用され骨折するまでは1軍先発として起用できるほど結果を残していたヤングマン選手。しかし骨折後CS・日本シリーズに間に合わせるために急ピッチでリハビリを行い1軍合流を図るも登板はありませんでした。

セ・リーグ3位から、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージを2連勝で突破した巨人は16日、広島とのCSファイナルステージに向けて、マツダスタジアムで全体練習を行った。この日から、テイラー・ヤングマン投手(28)が約2カ月半ぶりに1軍に合流。CSへの意気込みを口にした。

 「1軍に呼ばれて本当にうれしい。チームに少しでも貢献できればと思います」

 レベルアップして帰ってきた。ヤングマンは7月25日のヤクルト戦(京セラ)で左手に打球を受けて、同部の骨折と診断され、同26日に出場選手登録を抹消。リハビリを続けてきた。

 「最初は思わぬけがで、1軍で出られなくてつらい気持ちもあった。でも、リハビリで技術的な練習もできたし、マイナスなことはないよ」


 骨折直後は、左手にギプスをつけながらリハビリをしていた助っ人。まだギプスが外れない中でもブルペンに入り投球をするなど、1軍での登板に向けて一歩一歩進んできた。その努力が結実。チームにとって大事な局面で、出番が回ってきそうだ。

 「広島打線は強力な打線。でも、相手を意識するより、自分のピッチング、自分のベストを尽くすことに集中していきたい」

 レギュラーシーズンで勝率5割以下のチームが日本シリーズに進めば、史上初の快挙となる。史上最大の下克上へ、ヤングマンが動き出す。

巨人・ヤングマン、レベルアップして1軍合流「自分のベストを尽くす」 - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)

 2年契約であるため来季も残留となりましたが、最終的には骨折以降一軍登板は無しという結果となっています。リハビリ明けで調整も必要である上、クイック時にコントロールが乱れる課題も直ってはいません。先発については1軍起用後ローテを守り続けたメルセデス選手がおり、今の巨人の投手事情は先発よりも中継ぎのほうが逼迫しています。このため今の巨人で外国人枠を先発2人に割ける余裕はなく、実績でみればメルセデス選手のほうが上となるため、ヤングマン選手もファームスタートとなるため候補から落ちます。

【マシソン選手も未知数】

 これまでセットアッパー、時にはリリーフとして活躍したマシソン選手。しかし年齢とともに故障が増え、オフには長期リハビリになりやすい膝の手術を受けています。

 

巨人は30日、スコット・マシソン投手(34)が米国時間29日に米シカゴの病院で、痛めていた左膝のクリーニング手術を受けたと発表。炎症の原因となりうる軟骨を除去した。今後は米フロリダ州の自宅でリハビリに努める予定。

 来季が2年契約の2年目の右腕は球団を通じ「リハビリに全力で取り組み、来春の宮崎キャンプに100%の状態で臨みたいと思います」とコメント。来日7年目の今季は34試合で0勝3敗8セーブ、防御率2・97だった。

巨人・マシソン、左膝手術 - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)

  本人は春のキャンプには間に合わせるといっているものの、膝のリハビリは時間を要する上、マシソン選手は春先は不調に陥りやすいのが慣例となっています。このためリハビリ明け+春の不調ということを考慮すれば、シーズン始めは戦力として計算しないほうが賢明となります。春先は新戦力のビヤヌエバ・クック選手が優先的に起用されるため、これらの選手が期待された結果を残せず2軍落ちした場合、また1軍中継ぎに疲労がたまり入れ替えをする必要が出てきた場合がマシソン選手の出番となります。このため現状では外国人5番手という立ち位置となっています。

 

【外国人8人選手の起用について】

 以上の状況を踏まえ、8人の支配化外国人に起用については以下のようになります。

 ビヤヌエバ選手:1軍スタート

  ゲレーロ選手:1軍スタートだが、内容次第ではマシソン選手と交代

 メルセデス選手:1軍スタート。駄目ならヤングマンと交代

   クック選手:1軍スタート

  マシソン選手:4人の外国人次第だが、見込みとしては2軍スタート

 ヤングマン選手:ファームスタート。クイックの修正が目標

  アダメス選手:ファームスタート。コントロール難の修正が目標

マルティネス選手:ファームスタート。守備、三振が課題

 

 こうみると1軍確約は5人。4人体制+保険で1人となるため、起用に関してはそこまで問題となりません。クック・ビヤヌエバ選手が実際に戦力になるかどうかは未知数のため、この二人がともに戦力になって初めて問題になるという希望的観測に基づくものでもあります。