読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2020年第2回読売ジャイアンツドラフト指名予想【1位~3位】

 

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独自・合同練習会も終わり、ある程度進路が出てきたことから第2回の指名予想に行きたいと思います。 

では指名ルールについては以下の通りとなります。

支配下指名6名。育成指名は10名を予想

②1位については1位・はずれ1位を予想

⓷各順位2名ずつ指名候補を予想

④Aクラスを想定しての指名順位を前提とする

⑤現時点で進学・就職を表明している選手は除外

 最初に指名前の巨人及びドラフト市場の変化に触れ、その後に指名予想とします。また今回指名数についてかなり増加しています。理由としては大塚副部長が今年は支配下が5~6名、育成を10名指名する予定と発表したため、指名数をかなり増やしています。

 

 【巨人及びドラフト環境の変化】

【良い状況について】

【①:左中継ぎの台頭】

読売巨人軍公式サイト

引用:読売巨人軍公式サイト

 戸根選手が肘の調子が戻らず二刀流に挑戦。高木選手も故障で離脱しました。一方でトレードで変速左腕の高梨選手を獲得。さらに伸び悩んでいた大江選手が横手投げにしたことで中継ぎの一角に一気に登りつめました。

 これにより中川・高梨・大江選手という安定した三枚が揃い、左の中継ぎが計算しやすくなりました。ただしファームには左の候補が全くいないため、即戦力でなくファームで投げさせながら育てるタイプの選手が必要です。

【②:岸田選手が一軍である程度通用している】

 小林選手が死球により骨折し代わりに昇格したのが岸田選手。17年2位で入団してからは二軍での起用が多くなっていました。

 二軍では4番に起用されるほど打撃で結果を残していましたが、一軍では代打で起用されることが多かったものの、大差時にマスクを被ったり、試験的にスタメン起用されるなかで結果を残し、小林選手の調整次第ではありますが、未だに一軍帯同を続けています。

 獲得候補としては高卒を育成で獲得するかどうかといったラインであり、他のポジションの補強状況にもよりますが、獲得優先度は低くなっています。

 

【悪い状況について】

【①先発ローテ火の車】

読売巨人軍公式サイト

引用:読売巨人軍公式サイト

 春に2年目の高橋選手が故障で離脱。桜井選手もロングリリーフにまで落ち込んでおり、現在のローテは菅野ー戸郷ーサンチェスーメルセデスー今村ー田口といった状況。故障明けのメルセデス選手を調整登板なしで一軍起用するほどぎりぎりであり、このような状態であげられる候補がおらず2年目の直江選手や今年急遽支配化したディプラン選手を先発として登板させるも、どちらも5回まで投げ抜けていません。今村選手が復活していなければ中5日をさらに続けなければならない事態となっていました。

 

 二軍では畠・野上選手も炎上が続いており、鍬原選手も骨折。他のローテは横川・井上選手とまだ一軍起用は無理なため、二軍もローテぎりぎりとなっています。このことから最低でも即戦力投手を2名・更に育成でも先発候補を確保することが急務となっています

 

【②:一軍外野手不足が顕著に】

 パーラ選手が故障で離脱。陽選手は不振で降格となった途端、外野手の候補が全くいなくなる事態となりました。石川選手はライト守備での送球で監督の怒りを買い、重信選手は代打止まり。ここにきて松原選手がライトで定着したものの、まだまだ不足していることには変わりません。特に長打を打てるタイプが不足しているため、長打が売りの外野手は獲得優先度が高くなっています。

 

【⓷:右腕中継ぎ不足】

読売巨人軍公式サイト

引用:読売巨人軍公式サイト

 二軍で守護神をしていた田中豊選手を支配下登録し、今はロングリリーフや大差のついた試合で一軍起用されています。しかし宮國・古川選手が定着できず、澤村選手はトレード。田原選手は戦力外候補であり、右は候補すらいない状況です。

 育成でも一番支配下に近い選手は山川選手ですが、支配下になるにはまだ武器が足りません。支配下で2名。育成でも2名は獲得が必要です。

 

【④:育成10名獲得宣言】

 大塚副部長が今年は育成で10名獲得する予定であるとまさかの発表。そんな大事なことをペラペラ話すなと言いたいところですが、育成で10名獲得するということは、同程度戦力外にするということです。いくら育成選手は保有数に制限がないといっても、練習スペースや起用できる選手に限りがある以上、獲得する分の人員整理は必要になります。

 投手と外野手の底上げを狙っているため、戦力外にされるのもそのポジションが中心になります。

  では指名予想に移りたいと思います。

 

【1位指名候補①】近畿大  佐藤 輝明選手 大卒左内野手


2019.3.7 近畿大学 佐藤輝明君 【阪神タイガース戦でヒットx2】

 187センチ94キロの糸井2世と評される左の身体能力型内野手。1位指名候補として報知も挙げており、まだ打撃に粗さはあるものの、当たった時のパワーは高く評価されています。基本はサードとして起用されていますが、外野手としても起用されており、巨人も外野手として見込んでいます。

【1位指名候補②】上武大 古川 裕大選手 大卒左捕手


【ドラフト2020候補】古川裕大の打撃&送球シーン

 打てる捕手として注目される左のスラッガー。強肩強打の捕手ですが、一方でショートとしても起用される器用さを保有しており、コンバート前提での獲得もありうる選手です。

 1位候補の野手として中央大・牧選手も考えましたが、現在の巨人が求めているのは左で外野手として起用できる長打力のある野手。澤村選手とのトレードで左の香月選手を獲得したように、現場・編成ともに左の長距離打者が欲しいという点は一致しており、古川選手を候補としました。

 

【はずれ1位指名候補①】慶大 木澤 尚文選手 大卒右腕投手


【151キロ連発】慶應大 木澤尚文(3年)最速151キロのストレートとキレ抜群の変化球で次々に三振を奪う 2019/11/19 神宮大会 城西国際大戦

 最速155キロのストレートにスライダー、カーブ、カットボールが武器の右腕投手。3年まではコントロールが安定せず、ストライクとボールがはっきりした球が多かったものの、4年生になってから安定性が増して1位候補の一人としても評価されてきています。

 はずれ一位では即戦力投手と語っているため、候補の中で成績の安定している木澤選手を対象としました。現状では競合するほどではないため、はずれでは残るだろうと予想しています。

 

【はずれ1位指名候補②】日本体育大 森 博人選手 大卒右腕投手


【ドラフト1位候補】2020年ドラフト候補 森 博人(日本体育大)

 最速155キロにスライダーを武器とする右腕投手。松本航・吉田選手と続く日体大のエースとなっています。投高打低の首都大学リーグでもまだ先発実績が足りないため即戦力と評価するには不安点がありますが、先発だけでなく足りていないリリーフ候補としての獲得となります。

 

 本来ならば2位でほしい選手ですが、Aクラスを想定しているため、巨人2位指名時点では残っていない可能性が高く、外れ一位での獲得候補としました。

 

【2位指名候補②】NTT西日本 大江克哉選手 社会人右腕投手


20年アマ野球有力選手 NTT西日本・大江克哉【⑨スポニチ潜入】

 最速151キロの先発右腕。カーブ・チェンジアップを覚えたことで先発として花開き、今年の即戦力先発候補の一人として名前が挙がっています。

 今年の巨人は先発ローテの補強は最優先課題であり、巨人スカウトはこの大江選手を即戦力として非常に高く評価しています。このため指名候補として挙がっている可能性が高くなっています。

 

【2位指名候補②】Honda 小野 大夏選手 社会人右腕投手


2019/04/25 Honda・小野大夏投手

 最速150キロとフォークが武器。高卒社会人であり伸びしろも期待される右腕投手。先発としても起用されるようになっており、先発成績も残せればさらなる飛躍も期待されます。

 高卒社会人である程度実績があれば上位指名に入る傾向にあり、左の中継ぎは高木・高梨・大江・中川選手と数は出てきたものの、右の中継ぎの薄さは改善されておらず、巨人としては即戦力リリーフとしての獲得となります。

 

【3位指名候補①】立教大 中川 颯選手 大卒右腕投手


【2020ドラフト候補/強く美しいサブマリンの投球練習(マルチアングル&スロー映像有)】立教大3年生・中川 颯(大正中※横浜泉シニア→桐光学園高)

 184センチの長身サブマリン。アンダースローながら130中盤のストレートでガンガン空振りを奪っていき、立教では中継ぎ・リリーフで起用されています。

 

 4年になり先発として起用されていますが、中継ぎ時に比べるとインパクトに欠ける投球となっており、やはり中川選手の強さは常時130台で投げられる球速であったため、評価としては中継ぎとなります。巨人としては変則中継ぎとして中継ぎ層の充実を図るための獲得となります。ゆくゆくは先発としても起用していきたい選手となっています。

 

【3位指名候補②】八戸学院大 大道 温貴選手 大卒右腕投手


【2019侍ジャパン大学代表候補合宿】大道温貴投手(春日部共栄→八戸学院大)の投球!

 総合力の高さが評価されている東北リーグの右腕投手。最速150キロながら素材型としてさらなる伸びが期待されています。一方でもう一つ武器が欲しいとの声もあり、2位以上の評価となるには、変化球の武器がさらに必要になります。

 

 まずは不足する中継ぎとして起用。2年目以降に先発として起用していき、先発ローテの充実化を図っていきます。理想は4位指名ですが、巨人の順位を考慮すると4位の指名順位は後ろになるため、4位では取れない可能性が高く、そのための3位指名となります。

  次は4~6位となります。