読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

第2回2023年読売ジャイアンツドラフト指名予想【4位~6位】

 今回は4~6位と支配下指名の振り返りとなります。

 

 

 

【4位指名候補①】法政大 尾崎 完太選手 大卒左腕投手


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 最速150キロ、ストレートの威力とカーブが評価される左腕投手。3年生秋は先発として起用されるも防御率は5点台とあまり結果を残せていませんでした。しかし4年春からはストレートの威力が増しカーブの精度も上がったことでパワータイプ左腕としてドラフト候補となっています。

 ただ投球スタイルを踏まえると中継ぎ向きで4年春も5回まで投げられず降板する場面も多く、プロ入り後も中継ぎとして見込んでいるため4位となっています。巨人スカウトもカーブを評価しており、中継ぎ候補だった山田・代木選手が共に故障したため、不足する左腕中継ぎを補強するための獲得となります。

 

 

【4位指名候補②】明治大 村田 賢一選手 大卒右腕投手


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 最速150キロ、多数の変化球とコントロールで打たせて取る投球が持ち味の制球型投手。明治大では先発として起用され、そのコントロールで4年春は防御率0点台7試合で3勝を挙げた選手。調子が悪くてもその日の変化球の調子で使う変化球を決め投球を組み立てるクレバーな投球ができ、調子が悪いなりに試合をまとめられる先発として求められる要素を持っています。

 巨人が一場事件により長年明治大から選手を指名しておらず、ここ20年でも育成の柴田選手くらい。しかし今年は練習試合を組むようになり、村田選手に対しても桑田ファーム総監督がコメントを残しています。このため明治大との関係改善を見込んだうえでの獲得。崩壊した先発ローテ候補の一人となっています。

 

【5位指名候補①】トヨタ自動車 松本 健吾選手 社会人右腕投手


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 最速152キロ、スプリットを武器とする大卒社会人右腕投手。亜細亜大では指名漏れもトヨタに進むと1年目から先発として起用され、球速を向上させ即戦力候補として成長していました。

 しかし2年目は調子を落としており、都市対抗ではリリーフ起用となっています。球の割合もストレート・スプリットの割合が非常に多くなっており、1年目よりも評価を落としています。しかし巨人は亜細亜大からも追いかけている選手であり、調子を落としながらも中継ぎで一定に成績を残しているため、中継ぎ候補として獲得。将来的に先発候補として期待したい選手です。

 

【5位指名候補②】明徳義塾 寺地 隆成選手 高卒左捕手


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 チームでは4番で起用される左の強打者。四国No.1バッターと評されており、U-18代表にも選ばれています。2年から捕手に転向していますが、U-18ではファーストで起用されたりと、捕手としてよりも打撃を評価しての打撃型内野手としてみています。

 まだ通算5本塁打未満で巧打者型のため指名順位は低め。ただし今の巨人にはバットコントロールに優れたランナーを返せる打者が不足しており、将来的な岡本選手のメジャー挑戦を見据えサードとして獲得したい選手。四国であるためここ2~3年存在感を見せる岸スカウトの担当地域であり、去年育成3位で獲得した吉村選手のチームであることから指名候補としています。

 

 

 

【6位指名候補①】近畿大 坂下 翔馬選手 大卒左内野手


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 リーグでは3割以上の打撃を残す左の小柄な巧打者。160センチ台ながらも、柔らかいバットコントロールで安打を量産し、4年春は4割を残しています。チームではショートを守っていますが、プロではセカンドとしての起用を見込む選手。今年の内野手事情は廣岡選手をトレードしており、吉川選手が故障や調子を落とした場合の代わりが若林・北村・増田大選手と打撃力が大きく落ち込むため、内野手の底上げは必須。しかし上位指名は先発・中継ぎの補強が必須であるため、下位で1・2番バッターを補強するための指名となります。

 

 

【6位指名候補②】亜細亜大 天井 一輝選手 大卒左外野手


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 通算3本塁打、チームでは4番で起用される左の巧打者。守備・走塁能力が非常に高く、亜細亜大の隙をつく野球を象徴するような選手であり、大学代表合宿でも3安打2盗塁とその能力を発揮しています。

 ただし課題は本人も得意でないと語る打撃であり、左の外野手としては少々物足りないものとなっています。このため即戦力ではありませんが、高齢化しレギュラーがいない外野手。特にセンターを守れる選手。そして今の巨人に足りない守備能力が高く、足で相手バッテリーを乱せる野球脳の高い選手としての獲得となります。

 

【なぜこのような指名となったのか】

 今年の巨人は先発で言えば横川選手が新たな戦力として登場したものの、菅野選手の相次ぐ故障に堀田・井上・直江選手と期待した若手先発候補はことごとく結果を残せず、中継ぎでも平内・鍬原・畠・高橋・山田・大江選手と中堅・若手はみな2軍暮らしと故障続きで全く計算できず、1軍は先発・中継ぎともに崩壊しています。特に中継ぎは1軍に挙げられる期待株もおらず、1・2軍ともに底上げは必須。このため1回目よりも上位指名の多くを投手としています。

 市場としては当初期待していた社会人候補が今年に入り軒並み調子を落としており、一方で大卒投手が最速をどんどん更新し注目株として成長を続けているため、大卒の割合を増やしています。

 野手については門脇・秋広・岸田選手が1軍で安定して起用されるようになったことで去年よりも打線に厚みが出ています。しかし坂本・中田・丸選手の年齢による故障や調子の波の激しさが悪化しており、レギュラー選手が一人計算できなくなるだけで途端に打線の威力が落ちる野手層の薄さは健在。このため野手の補強も必須であり、各ポジションを1名程度候補としています。