今秋のドラフト候補、立命大の桃谷惟吹(ももたに・いぶき)外野手(4年=履正社)が8日、阪神とのプロアマ交流戦(鳴尾浜)で左中間に2点適時二塁打を放ち、8球団のスカウトにアピールした。
阪神井上とは履正社で19年夏に全国制覇した仲。井上は今春の実戦で4本塁打を放ち、初の開幕1軍入りへ奮闘中。桃谷は「高校の時からさらにレベルアップしていて、すごく刺激になっている」と力を込めた。
ドラフト候補の立命大・桃谷惟吹8球団にアピール 阪神井上広大とは履正社で19年夏に全国制覇 - アマ野球 : 日刊スポーツ
【桃谷選手の紹介】
175センチ81キロ 右投げ右打ち
ポジション:センター
大学通算2本塁打、腰を深く落としバットを立てて構えるフォームが特徴の右打者。武器は左右に打ち分けるバットコントロール。引っ張るフォームでありながらライト方向にも打ち返せるため左投手からも3割以上打てており、左右投手どちらも苦手にしていません。
4年春は32打数13安打で打率.406と高い打率を残しており、11打点と得点力の高さもあり、チームでは1番・3番・5番を任されています。
また打球判断もよく守備ではセンターを任され、深い当たりでも予め落下地点に回り込み、通常の捕球のようにアウトにしています。
バットコントロールに優れた右の巧打者として高校時代から注目されており、さらなる活躍が期待されます。
【指名への課題】
売りはバットコントロールでヒットを量産する巧打者としての一面ですが、左に比べ一塁到達速度が遅くなるため右の外野手で巧打者はあまり好まれず、長打力が求められます。また桃谷選手の場合あまり肩が強いほうではなく、盗塁成功率は5割で1期辺り1盗塁と足もアピールできていないため、右の外野手としては物足りないものとなっています。
また重心を落としバットを立てるフォームであるため引っ張りのほうが強く右方向への安打は差し込まれたもののポテンヒットだったり力で押し返したものが多いため、♯に振り切りライナー性の強い当たりの打球は少なくなっています。そのためプロのパワーには押し負けてしまうと見られ、それが右投手に比べ左投手のほうが1割以上も打率が落ち込んでいます。
【指名順位予想】
現状の評価では走塁・守備面での売りは少なく打撃では物足りなさが残ります。また左投手に押し負ける可能性もあることから巧打者としても評価が落ちてしまいます。打撃能力自体は高いため、より長打力を伸ばし打撃型外野手として指名を受けるのが確実となります。
このため現状では育成1~2位指名が候補。センターとしては足が遅く、ライトとしては肩が弱いためどうしてもプロ入り後はレフト起用となる選手ですが、レフトとしてみるには長打力が不足気味のため、長打の伸びを期待しての育成指名となります。