読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2020年ドラフト指名選手の巨人における起用方針と課題  育成4位指名 横浜高 木下 幹也選手 高卒右腕投手

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巨人から育成ドラフト4位で指名を受けた横浜高の木下幹也投手(18)が26日、都内のホテルで仮契約を行った。支度金300万円、年俸360万円(金額は推定)。背番号は「018」に決まった。

 最速152キロの直球に、鋭いスプリット、ツーシームなど多彩な変化球を誇る本格派右腕。背番号について、榑松スカウト部次長は「日本球界のエース・菅野を目指してほしい。スケールの大きな、2ケタ勝てる投手になってほしいという思いが込められています」と話した。木下は「聞いた瞬間うれしくて。まずは018の『0』を取れるように頑張って、菅野さんを超せるようなピッチャーになれればと思います」と力を込めた。

【巨人】育成4位の横浜高・木下幹也が仮契約 背番号は018に決定「018の『0』を取れるように頑張りたい」 : スポーツ報知

 

 

 【木下選手の紹介】


2019/9/14 【 2020年 読売育成4位 】 木下幹也 (横浜高校) 2年秋 9回14奪三振完投 弥栄戦

185センチ85キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・スプリット・カット・チェンジアップ・ツーシーム

 

 ワインドアップからあまりタメをつくらずスムーズに動き、足を上げ切ったところで少し上半身を捻ってから投げ込むフォームから最速152キロ、常時140前半のストレートを投げ込む右腕投手。多彩な変化球を誇り、そのなかでも打者の手元で落ちるスプリットが武器。またオーバースローの投げ下ろす角度から力あるストレートで押していけるのも魅力。

 チームでは左腕の松本選手と並ぶ先発として起用。1年生のころから起用されており、2年春の星槎国際湘南戦では延長12回を投げぬき2失点初完投。しかし勝負の年である3年生の時期はコロナで調整に失敗し、準々決勝の三浦学園戦でまさかの1イニング5失点。大きく評価を落とし育成指名となりました。

 

【なぜ指名されたのか】

 右の本格派として期待される投手。去年巨人はアマチュアチームに何度も大敗したのを機に、血の入れ替えと銘打ち育成選手の多くを戦力外としました。特に育成選手は12名戦力外にしており投手は4名。その年に内野手転向した山上選手も戦力外にしているため、実質的に5名育成投手が減っています。このため育成での投手指名も同程度必要となっており、特にコロナで全国大会が減ったことで評価を上げられなかった高卒選手を中心に指名しています。

 

 木下選手もコロナで調整に失敗し試合数が減ったことでアピールできず育成指名まで落ち込みましたが、本来は支配下指名クラスと評されています。投手の底上げのため相対的に評価が落ちた高卒選手を中心に指名しています。

 

【1軍起用への課題】

 あまり肩甲骨周りが柔らかくなく、可動域を活かした柔らかい腕の振りでなく体を捻り腕の振りを勢いをつけての投球フォームとなっています。可動域が狭いためどうしても状態が突っ込みやすく、それを防ぐために上体をたてて投げ込もうとするとリリースポイントが早めになるため、右打者のインハイに抜けやすくなっています。

 

 また調子が悪く体の動きが悪くなると腕の振りだけでなげざるを得ないため、調子が悪いと投げる球の質が露骨に落ち込み調子の波が大きいのも課題の一つとなります。体の可動域が固い以上一気に球速が伸びるタイプではないため、体を大きくしていきながら少しずつ成長を望んでいく形となります。