巨人の入団テストが川崎市のジャイアンツ球場で行われ、四国明治の軟式野球部でプレーする赤尾侑哉投手（23）が好アピールした。スカウト陣の前で投球を披露し、シート打撃では打者3人と対戦し、2三振を奪う力投を見せた。
関西国際大では大勢とチームメートで、LINEで「頑張れ」と激励された。大学では控え投手だったが「大勢だけじゃなくて、大学の同級生で独立リーグや社会人でやっている人もいる。連絡を取ったりしていたら、やりたい気持ちになる」と、夢への挑戦の後押しになったという。卒業後はウエートトレーニングで肉体改造。球速は5～6キロアップして最速151キロを計測するまでになり、新たにスプリットも習得した。大塚淳弘球団副代表は「147、8キロ投げていた。面白い」と話した。（川島 毅洋）巨人・大勢の元同僚・赤尾が入団テストで猛アピール 四国明治の軟式野球部でプレー 3人から2K― スポニチ Sponichi Annex 野球
【赤尾選手の紹介】
１７５センチ７８キロ 右投げ右打ち
変化球：スライダー・カーブ・スプリット
経歴：坂出商ー関西国際大ー四国明治ー香川OG
解禁年：２０２２年
セットからグラブだけを前に出してから一度戻した流れでゆっくりと投球フォームに入り、あまり足を投げず力強い腕の振りから投げ込むフォームから最速１５１キロ、常時１４０後半のストレートを投げ込む右腕投手。１３０キロ台の小さく変化する縦のスライダー、１２０キロ台のカーブ、１４０キロ台のスプリットを投げ込んでいきます。
武器は常に１４０中盤から後半を記録する伸びのあるストレート。力あるストレートを中心に四国明治で覚えた小さく落ちるスプリットで引っかけさせ打ち取っていきます。
チームでは主に中継ぎで起用。四国明治入社後にウェートトレーニングで体重を増やし、球速を５～６キロ伸ばし最速１５１キロを記録。巨人の入団テストを受け注目されるも指名漏れするも、１年目からのNPB入りを目指し香川OGに入団。速球派右腕としてさらなる活躍が期待されます。
【指名への課題】
課題の一つは変化球の精度と武器となるほどの変化球の決め球がないこと。赤尾選手の投球内容は７割以上がストレートで次にスプリット。そしてスライダーとカーブが１イニングに１球程度とかなり偏りがあります。
原因は変化球のコントロールが悪く高めに抜けやすいこと。またスプリットも指に引っ掛かり大きく下に抜けることが多く、ストレート以外はストライク先行時にしか投げられないようになっています。これがランナーが出てクイックになるとフォームはタメのないクイックになりますが、変化球のコントロールが悪化。追い込むと目に見えて力んでおり、ストレートも抜けやすくなり打者もストレート一本狙いで、１４０後半ながら痛打されています。
【指名順位予想】
スライダー・カーブはカウントを整えるための変化球で決め球とするにはバットに当てやすいため、四国明治で覚えたスプリットが鍵となります。しかしこのスプリットも精度不足で抜けやすいため、ストレートよりも変化球の精度アップが指名へのカギとなります。
またクイックになるとコントロールが大きく悪化するのも課題であり、現状では指名漏れの可能性が高くなっています。スプリットの精度アップとスライダーで右打者から三振を奪えるほどの変化量がでるようになれば育成4～６位となります。クイックの課題が解決しなければ即戦力評価は厳しいものとなっています。
