読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

横から来る鋭いストレートとスライダーが武器 東海大 安里 海選手 大卒左腕投手

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 2戦目を任されたのは安里。「チームが初戦をしっかりとったので、とにかくチームの勝ちにつながる投球を。自分の調子がどうとか関係なく、とにかく勝つために」と、テンポ良く打ち取る投球で5回1失点と試合を作った。本人はこの日の投球に納得いかなかった。「全然ダメでした」と振り返る。それでも、工夫をした安里は崩れない。「調子が悪いなと思ったら、小さくまとめにいかずに逆に大胆に腕を振ります。ど真ん中めがけて投げたら良い感じに散らばってくれました。よかったです」。笑顔を見せながら振り返った。

試合では全く緊張しないという安里は打者に対して強気な心情を貫いている。「『打てんの?』くらいの上からの気持ちを持って投げてます。走者が出ても逆にギアが上がって抑えようと燃えますね」。ピンチの場面でも決して焦らず、自分のペースで。安里の投球が攻撃に良いリズムをもたらした。

「開幕から日体と試合ということで、みんなに火が付きました。それが大きかったです。でも個人としては悔しいんで次はもっとビシビシいきます。1本も打たせたくない。先発を任されている以上は期待に応えたいです。『自分がやらないと』っていう気持ちは持ってます」。さらに気持ちを引き締めて次の試合に挑む。

野球 - 東海大学野球部、縦じまの誇りを胸に再出発の春 首都大学リーグ | 4years. #大学スポーツ

 

 

 

 【安里選手の紹介】


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178センチ75キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・フォーク・ツーシーム

 

 セットから左腕を背中側に回し、大きく弧を描きスリークォーターよりも低い角度から横手投げのフォームで投げ込み、最速145キロ、常時130中盤のストレートを投げ込む左腕投手。背中から突然大回りで出てくる独特の軌道から横に流れるストレートに大きく変化するスライダー、さらに弧を描くカーブで打ちとっていきます。

 チームでは先発・中継ぎ両面で起用。左に対してはストレートとスライダー。右にはスライダー、フォークをメインに投げ込んでいきます。

  高校2年のころに肘の痛みを訴えノースロー調整となった際に腕の角度を下げるフォームへの改造を実施。現在の角度のフォームとなり見事復活を遂げています。

 

 

【指名への課題】

 左の横手投げ投手の特徴は左打者にとってはストレートすら逃げていく軌道になりスライダーとの見極めが難しくなることで、右打者にとっては自分に腕が向かってきて恐怖を覚えるフォームであるため、どうしても踏み込みにくくクロスファイアの効果が高まることです。しかし安里選手の場合、これらの特徴を活かせるほどフォームに躍動感がなく、ほぼ立ち投げで腕を横から出しているようなフォームです。

 4年春初先発となる日体大戦ではもう少し腕の振りが強くストレートにも力がありましたが、その後は制球重視か腕の振りが弱く変化球の軌道が緩くなってしまうため、右打者からも膝元への変化球を見逃され、置きに行ったストレートにしっかり踏み込まれ長打にされています。

 

 

【指名順位予想】

 変則左腕としても中途半端であり、左右どちらに対しても絶対的と言える球がないためワンポイントとしての即戦力にもなりません。フォームの見直しから行う必要があり時間がかかるタイプながら素材としての特筆すべき点はないため、指名漏れのが可能性が高くなっています。